ルームチューニング序文part33 1/3 1次反射とコンサートホール


この映画めちゃくちゃ面白いですよ

さて、ようやく1次反射の話になりました。

あなたの部屋がめちゃくちゃ広かったらあまり関係ない話です。

1次反射はとても大切です。

まず音源から出た音が反射して耳に入ったとします。音源からストレートに届いた音と、その反射音の時間差が短いと色々な事が置きます

wikiより

ハース効果(ハースこうか、別名:先行音効果)とは、2ヶ所から同じ音が聴こえてきた時、時間的に先に聞こえた方に音源があると耳が勝手に認識する現象である

だだし、到着時間差が約0.04秒を超える音、音量の差が違う音では、ハース効果は起こらない。

別のサイト様から抜粋したものはこれ

ハース効果とは、「同じ音」が「同じ音量」で「別々の方向」から連続して聴こえた場合、耳に届くまでの「差が0.04秒以内」であれば、先に聴こえた音が鳴っている方向から1つの音として聴こえるという現象のことです。
この現象は、1949年にハース博士によって発見され、別名「先行音効果」とも言われています。

何が問題なのか?

これだけストレートに読んでるだけでは実はわからないのです。スタジオ音響の人もコンサートホール設計士もあった人は誰も理解が乏しかった。

本質は『2ヵ所からの音が同一方向から聞こえる→ゴースト化する』だけではなく『反射物によって変位して色付けされた音が同一となり音質が変わること』なのです。

広くない部屋のスピーカー横の壁の1次反射反射面に良く日本音響エンジニアリング sylvan もしくはANKH置いてるケースがありますが、あれはホントにアホ。

あの棒は高音のかなり反射がキツく、色付けが凄いので非常に宜しくないのです。

ではQRD(RPG)社のデータをご覧ください

真ん中のREFLECTIONではまさにハース効果バリバリですね。対して右の拡散。防げてはおりますが6db程度しか変わりません。では左のabsoption…製品ではABFUSERや拡散と吸音を同時に行うdigiwaveなどが該当しますが、このように劇的に防げております

1次反射にabsoption

めちゃくちゃ広かったり更に吸音過多だと横壁1次反射に棒を置けば残響のf特が整い良くなりますし、足りなさすぎる初期反射が増えれば良いこともある。しかし日本音響エンジニアリングの試聴室で感銘を受けた人は騙されてますぞ?『棒スゲー!うちにも置いたろ!』と言って横壁1次反射に置いたら大変なことになります。

スピーカーの軸上に近い高い音圧がもろに反射され、硬質で頑丈な棒の反射で非常に脚色されてしまいカンカン煩くて仕方ない。コーナーANKHが名品なのはスピーカー後ろからの初期反射の増加は音圧が小さくハース効果とならず、豊かさと明瞭さにつながります。なのでコーナーANKHは人気です。あるいは奥の壁ならANKHを敷き詰めても距離がありつつ指向性の関係で問題は起きにくいです。


ここのブロックは暇な人か音響ガチりたい人のみお読み下さい

コンサートホール設計とスタジオ設計とリスニングルームに対する後付けのルームチューニングは別物です。

楽器の演奏と原音忠実を求めるスピーカー再生の違いだけではなく『広さが圧倒的に違う』のです。

簡単にコンサートホールの設計の評価がどんなものがあるかをご紹介。昔は残響時間を500Hzで計り評価してきました。500Hzの音が60db減衰されるまでにかかる時間ですな。加銅氏の70程年前のグラフです

広い部屋ほど残響時間が長い方が良いって事ですね。しかしこんなものでは何も使い物にならない。もっと色々な指標が沢山産まれてきました。例えば『残響のf特が大事だよね?』という話が出てきました。

更にこれだけでも評価が足りず、『初期反射の立ち上がりの質も大事だよね』とreflection energy cumulative curve(RECC)という初期反射のエネルギーの立ち上がりの早さも指標に使われる。これは『大型ホールは初期反射が少なくて明瞭さに欠けるから反射板用意しましょうね』という話だ。

しかしリスニングルームとは大きさが段違いで初期反射が『近すぎる』リスニングルームやエンジニアリングルームでは気をつけたほうがいい。

さらにさらに『教会が理想だよね、音に包まれてて最高。でも何で良いのだろう』という解析から『左右の耳に到達する音の相関』が大切です、という指標など。この研究では『包まれてる感には天井は影響しない。耳は左右に付いてるから上からの相関はほとんどないから壁が大切』ともわかってきました。(これから逆にオーディオやスタジオでの再生音楽にはSKYLINEのような球状全拡散は天井でしかあってはならないとわかる、無駄に包まれて音場が消滅して塗り潰されてしまうのだ)

あ、これ次回書こう


“ルームチューニング序文part33 1/3 1次反射とコンサートホール” への5件のフィードバック

  1. 魔界邸での一時反射面はdigiwabveですか?
    Twitterで拝見した画像だと右側がdiwave2枚に下にBAD?で左側がdigiwaveらしき物(大きい)に裏側に何かあるっぽいのですが…

    • 超複雑です…
      簡単に説明すると床に横倒しのYAMAHAと魔改造digiwaveを置いてます
      床は低音の巣窟なのでYamahaは有効です。digiwaveで蓋をして嫌な音を消してます。

      魔改造digiwave沢山とBAD使ってますね
      魔改造digiwave最強説。

      • digiwaveは中身シルクに改造してましたよね。
        裏面簡単に取り外せそうかなと思って見たら下手したら板がバキっと行って取り返し付かなくなりそうで鼻水が

        簡単に-10万行ってしまうと考えると震えが

        YamahaにBADじゃ駄目ですか(小声)

        • 10枚以上やった中にはバキッと逝ったやつも何枚かいますね

          BADもとても優秀です
          低音もかなり吸いますし癖はないし素の状態でも素晴らしい逸品です

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