アンビエントツイーターの是非1


前回書いたBOENICKE AUDIOもまさにそうだが、積み重ねた経験や音響学術の研究で(コンサートホールと官能とか)最近かなり我輩の中で来ているのが『広範囲に(上手く)高音をバラまくって実は空間を録られた録音を解凍するのに(現実的には)かなりアリなんじゃないかな』と言うこと。

360RA(サラウンドやdolby atmosの極限形と思って下さい)のお話を持ち掛けられたタイミングも謀ったようだ

上手く行った時の音はまさに革命的。『機器をとてつもなくグレードアップしました』というレベルではない。そら(音を出してるから)そう(なる)よ。

多くの環境かつそれなりの割合の音源で高次元で空間その物が創出可能である…のではないか…と思うのよね…

奥歯に物が挟まったような物言いなのは『まだ方法論が確立出来てない』から。nが10位しかない。

この記事が長さの割りに難産で3日間考えていた。『何故激しく良くなるケースがあるのか?』『論理的にやっていいのか?』『録音との兼ね合いは?』等々です

今回はその触りのお話です。


最近指向性を制御するいわゆるウェーブガイドのようなものが流行っている…のだが実はハイエンドオーディオの世界ではわざわざ脱する動きがいっそ増えてきた。空間的リアリティが何か出ないよね…生から離れてない?という所らしい。(特に打ち込みを主とすモニターは別)

『聴感的に考慮した結果わざわざ付けてない』と明記したり(EPOSとか)明らかにそういう路線のスピーカーも多い。martenとかもね。

大体ヨーロッパでガチ勢(stereo phile とかabsolute soundとかの中の奴らとか)は我輩のように『Quad!マーチンローガン!MAGNEPAN!MBL!』といまだに叫んでいる。トランジェントが旨だが指向性は無指向性か、ダイポーラーだ。特にstereo phileのやつなんて測定がーとか言いながら家ではコンデンサ型とかwilsonとかmartenとか使ってるじゃねえかこの野郎!(たけし感)

勿論指向性が見事に均されたスピーカーの良さもある。セッティングに恐ろしく寛容であり素晴らしい。だがこのブログの名前は『monster audio』。かつこのページはmonster向けのページだ。エンジニアにもオーディオファイルにもmonsterになって欲しい。


例えば今海外でブイブイ言わせてる(日本に来ない)のがコレ

von schweikert audio という。

BLEACH感のある名前だ。ヴァンデンライヒのクインシーのフォルシュテンディッヒからのハインリッヒ=プファイルをブルート=ヴェーネでなんとかかんとかみたいなノリがある。

これが空気録音で聴いても素敵で『なるほど評判良いわなあ』となる。

そしてどのモデルもアンビエントツイーター付きだ。しかしアンビエントツイーターをリボンで…というのがなかなかである。


では何故良いのだろう?

まず人間は音の広さや奥行きを『音の到達の時間差』や『左右の音の条件の違い』によって感じている。ここらへんは以前長期連載したコンサートホールの話で多少はしました

つまり『左右の壁において、スカイラインのような位相のモジュレーションが起きるような多角的初期反射は避けたいが、しかし遅く長い残響は拡がり感が出る』(両耳間相互相関度の研究などで色々と明らかになっている事とオーディオの論理をミクスチャーしている、演奏には位相のモジュレーションも糞もないからね)、『特に奥の壁の反射時間には魔法の遅延時間帯があって、上手く使えば奥行きが強く出るがスピーカーの高域の指向性が狭いとかウルトラハイのエナジーが足りないとそうはならない。』

などがコンサートホール音響の学術をオーディオに転用すると考えられる。

次回は『アンビエントツイーターやってみよう編』です


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です