ルームチューニング材短評 日東紡AGSシリーズ


大物来ましたね

短評とは?

最初に言わなければならないことは『元々このメーカーの製品のハイエンドショップによる売り方は厭どすえ。』

取りあえず持ってきて脳死で置く。素人騙しです。理屈的なもの以前に『置いた後音響が乱れるのでANKHをミリで調節するかスピーカーをセッティングしなおさないと行けませんがやってます?』というあたりから気になる。え、やってる?反論/挑戦してくるガッツのある販売員、お待ちしてます。

さらに念のため改めて書いておきますが『我輩はこのメーカーのヘビーユーザーです』

まだゴリゴリに使っているのは『使いこなせば強力無比な兵器』と思うからです。しかし先にダメな所を明らかにと使いこなせません。

さて、始めましょう


まず『ANKHさえ張り巡らせば音は良くなり低音も解決する』というのは誤認です。ANKHでは低音は全くと言って良いほど変わりません。

これは奥行き3倍のフルサイズの話です

さらに日本音響エンジニアリングが本当に部屋を造るときはANKHはおまけ程度で普通に吸音壁と多角形にしたシミュレーションを使って設計します。

いわゆるAGS試聴室も、ANKHと別物の上AGSだけでは到底低音コントロールも出来ず吸音など色々とケアをしておられますな

ほとんどのケースでは吸音とセットでないと使い物にならないのです。拡散力も弱く、反射音がきつめで初期反射のコントロールも出来ず、低音も単体では何も出来ない…わりと出来ない子です

で、到底棒だけではなんとかならない事がほとんどなのでハイブリッドankh出ました

これは大抵のケースで使いやすいのではないかと思います。上記の問題など優秀な日本音響エンジニアリングがわからないはずもない。事実、此処の製品は『後から出た方が圧倒的有利』です。改善してる証拠ですね。(逆に最初の製品シルヴァンはダメな子)

ダメor出来ないところを纏めると

  1. 低音には無力
  2. 近接での側面1次反射にはキツイ
  3. 拡散力は弱い、特に高域

さて、そんなフルサイズAGSの出来損ないAnkhですが、上の注意点を考えつつ欠点を殺してやれば神の兵器にもなります。

まず1.これは諦めましょう。YAMAHAやACS(最大)、AVAAに頼りましょう。もしくは空気層が分厚い吸音壁。天井に吸音壁(壁?)は大変魅力的ですが。Magicoの試聴室はやってますね。

さて、次に2.3.これらは同じ問題に端を発しています。

そも理想のルームチューニングとは『壁の存在もルームチューニング材の存在も無くし部屋の特徴も味も匂いもなく』『大音量での飽和も殺す』

これにつきます。特に側面1次反射に置くと臭くて敵わないのです。よほど距離があればともかく純粋な拡散ではこれは不可能です。

『森の音は素晴らしい』から端を発した論理のようですが(それ自体は素晴らしい)森がそうであるように奥にいった音の一部は消えて貰わないと結局毒になり飽和もします。

さらに20㎝しかないANKHで森とか仮想にすらなりません。ではどうするか。

大事な所ですよ?

『ANKHの最高の使い方は前後2段に重ねてその奥は吸音+拡散ハイブリッド』

これです。

まあなんのことはない、日本音響が試聴室でやっている事と変わりませんな。

次回、製品ごとの短評


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