BTL/バイアンプは吟味しよう


『位相』という言葉をオーディオに熟達してくると使うようになる。そしてそれまでの間『何言ってだこいつ』と思うもの。

これを書くに当たり改めて小一時間考えてましたが測定で到底掴める話ではありません。シミュレーション所か『既にある名ホールが何故なにどうして良いのか』すらわからないわけですから測定などヒトの聴覚と比べてその程度と諦めました。

そしてこれはスピーカー測定でありがちな回転の話とかでもないのです。スピーカーを1ミリ動かしたら終わるのですから。逆にYGやDynaudioでなくてもきちんとした売り物ならどのスピーカーでも経験的には問題はありません。(ユニットを積んだマルチは大体ヤバい)

昔は補正でネットワークが重かった

YGは駆動が重くなっていく

そしてこの概念を理解するためには『合ってる状態』と『合ってない状態』を聴き比べるしかありません。

最初にそれを理解させられたのは、クロックや魔改造を武器にしている某ショップの主がうちに来たときです。

当時測定値がウリのガレージメーカー製アンプ…ステレオサウンドグランプリにも入ってました。それは元々BTL構成ですが、更に2台使用してバイアンプにしてました。贅沢ですねえ。

で、その主が言うには『位相が合ってない、そのアンプがそれぞれのチャンネルや個体ごとに合ってないのである。そしてこのアンプは完全にそこを管理してある。貸してやるので位相が合っているとはないかを理解するのだ』

と言われて貸されたのはオモチャのようなデジタルアンプ。

なおスピーカーはTAD CE1。駆動出来るのかい?繋げました。聴いた。

理解してしまった…合ってるわ。劇的にストレスが減った。音楽が楽しい。駆動力は圧倒的に少ないが、そんなものどうでも良かったんや。駆動力なんて位相の前には優先順位はゴミクズみたいな物である、と理解した。

(なお、それでも今となっては位相は合ってると言えない。その後スピーカーセッティングを理解した為である。だがセッティングが幾ら合ってもアンプがダメならどうしようもない)

その後fundamental MA10を2台買ってBTLにした。それは大丈夫な確信があったのだ。鈴木氏曰く『全てのアンプは徹底的に位相をパーツ単位で管理している。半田も全て自分で行ってる。後で買い足しても問題なくしなければならないし、他人に半田をやらせてはそこも狂う。ついでに半田も自分で造った。』『というかスピーカーのフィルムコンデンサも誤差が許せないから自分で巻いてる。』恐れ入りました。

まあvoxativにはオーバーダンピングで全く合わないのでドナドナしましたが。南無阿弥陀仏。


“BTL/バイアンプは吟味しよう” への1件のコメント

  1. fundamental鈴木氏自身が力作と語られてるPA10ですがその割には評価や話題を一切聞かないが故に『気になってる』のですがこのプリメインって実際どのようなモノですか?やはり位相管理の鬼かな?

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