ようやく単品レビューが来ました
今まで長々と理屈っぽいつまらない話を書いてきたのは『総論が先に無いとルームチューニング材の評価が独り歩きする』からなんですね。絵の具のピンクと青のどっちが偉いとか無いと似たようなもの。そもルームチューニングとは『混ぜて最適な色やグラデーションを作り一幅の絵と成す』なのです。
なお良くある『周波数毎の吸音率』みたいなデータと実際の音はかなり乖離がありますな。そも測定がそんなに現実に則しているなら『ヴィンヤード型はとても音が良いはず』だし。ヴィンヤードはいまだに設計に苦慮しており評価は怪しい、ミューザは除く。そも単音(インパルス)を測定してもオーディオルームすらなにもわかりませんな。
低音はシミュレーションと実際が割りと則しているのですが、人間は低音のみを単離して聴いていないのであまり意味を為さないのですね。
ホール設計で低音と高音の振る舞いを分けてシミュレーションする研究もされていますがなかなか難しいようですな。ミクロの音が死ぬほど気になる再生音楽はそれより遥かに難しいですぞ。
さて、ホントに個別のレビュー
なお試したルームチューニング材は3桁に届くので全部は無理ですな
有名メーカーから行きますか
QRD(RPG)
信頼と実績が桁違いのメーカーですな。『1つのメーカーで大抵の部分をかなり賄える』のは此処だけ。無論到底完全ではないですがね。
diffuser/diffractal
看板ですな。ですがコストが高いのでStudioでは予算がない限りRPG系新規Studioではとんと見ません。かつ製造が難しいのでアジア等でのコピー販売もない。
厚さの大小があり、論理的には厚い方は低音の拡散力のですが実際深みが結構違います。しかし厚すぎて他に考えようがあるかも知れません。
diffractalとdiffuserの差は高音の拡散力と、高音の吸音率(diffractalは吸わない)聴感的にはdiffractalは響きが細かく、かつライブです。優劣はありませんが狭いとかライブ気味の部屋ならdiffuserの方が良いことも。
メーカー推奨の配置ですが1次反射はABFUSERです。しつこいですが1次反射拡散はマジで良くない。生収録の音場がある音源を一切聴かないなら別ですがね。改めて見たら前と後ろは拡散を勧めてるんですね。先の記事に『Studioは横だけは吸音』と言いましたが論理で詰めると同じ見解になりますな。
なおStudio設計とかでも『吸音と拡散が交互に来る』のが流行りではあるのと(より明瞭になるらしい)ABFUSER自体が低音の吸音では上には上があること。さらに高音は角では拡散するのがリスニングルームの潮流なので他のメーカー混合ならもっと良い方法はありますな。
角がASC の極太チューブとかね…と思ってたら
ありました
敬愛する故かないまる先生が造られたSONY試聴室画像
まさに『吸音と拡散を交互に置き』『角はASC』さすが世界のかないまる先生。上段までそれで徹底している。論理で詰めると以下略
なにっ、QRD社すら一回で終わらないだと?
後世のオーディオ界&音楽制作民への遺言のつもりでガチってるので長くなりますね。
短評じゃねえじゃねえか、えーっ!
次回もQRDです