コンポーネントの評価をする心掛け


昔、バイオリンを弾く女がいた。

そして我輩はオーディオマニアとしてはサラブレッド、物心着いた時からフルMcintoshとbarcoのプロジェクターである。

そんな2人、何事もないはずもなく

バイオリン屋に連れていった。金持ちを装い色々なバイオリンを出してもらい個室で弾かせたのだ。だって値段と音の相関、気になりません?生粋のオーディオマニアだからね。

その時わかったことがある。そしてそれはその後色々と貴重な経験をしても覆らない事実だが『一定以上値段が高くなるとうるせえ!!!!』

ということだ。

あるいは日本屈指のバイオリニストに美容院の開店パーティー(この店の人はオーディオマニアでもあり店のシステムはおろか内装も我輩が何故か手掛けている。中は日東棒を模して見た。)で弾いてもらった。高額なバイオリンを超至近距離。

腕は素晴らしいが『死ぬほどうるせえええ!!!!』

後日、氏のコンサートに招待されて行ったが、それはそれは麗しい音であった…(なお氏のスタジオ録音はかなりうるさめ)

昔、日本の音響メーカーはほとんどが文化的成熟がなくバカだったので『名楽器は何処で弾いても名楽器、スピーカーも部屋を選ばない』と途方もないバカな台詞を宣っていた記録を読んだ。嘘である。楽器こそ場所を選ぶ。

要は『楽器は広い場所かつ満員御礼のホールで遠くまでしっかりとした音が届き、かつそこで程よい物が好まれる』『さらにはホールもその条件で良く聴こえるように作る』(まあサントリーホールの隣にずっと住んでいたがもしあれが良いとするのなら楽友協会大ホールはクソという評価になる、あるいはその逆ともなるほどに違うので果たして皆さんが言う音の良いホールってなんなの?と言いたい)

まあ要は何が言いたいのかというとコンポーネントも同じことで、響きの合算で音を判断する(部屋もケーブルも電源も響く)ので、個々を判断するのは相当にならないと難しい

いわんやスピーカーとアンプの付き合いは特に『高能率と低能率でまるで違う』

例えば高駆動力の石アンプだとどれだけ素晴らしくてもvoxativだとゴミになるし、逆に真空管でYGを完全に鳴らすことは不可能

KANATA翁が『割れ鍋に綴じ蓋はいかん、割れてない鍋を探すのじゃ、フガフガ』と言っていたが今は強くそう思う(とかいいつつ特にルームチューンはそういうわけにはいかない)

要は『コンポーネントの評価って難しいよ』ってことです。おしまい

老境著しいKANATA翁

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