依頼もありましたので各種ケーブルのお勧めを改めてシリーズ化します
さて、音楽制作者にめちゃめちゃパッシブを推してる手前スピーカーケーブルは大切です。こう言う予算が限られつつお手軽で奇跡のニュートラルさを持ち、安価なケーブルを見繕うケースだと脳死で勧めていたケーブルがあるのか?超お手軽にはベルデンの白黒のケーブルの無メッキのものです。もうディスコンだけど。これは日本の輸入代理店が特注で作らせたものだったのです。思えば地味にサウンドデンとかも随所で多用してました。審美眼は確かなんですよ、審美眼は。なお同じ構造の物はアメリカにはありますが、相当長尺で無いと買えないので現実的ではないのです。
しかしそんなBELDENを本質的な絶対性能で遥かに上回り、ニュートラル性もまあ遜色ないケーブルがあります。そう、カテゴリ6LANケーブルです。使い方次第ですけど。
さて、ケーブル理論の時間です。
まずスピーカーケーブルは大半の製品が測定値として可聴帯域すらフラットではありません。20kHzあたりから下がり始めてます。無論可聴帯域なんてケチなこと言わないでもっと遥かに延びてて欲しいですよね。
周波数特性以外でも必要な要素は特性インピーダンスです。まあこれは語ると沢山の図が必要で疲れるので核だけ言えば『ある程度の断面積がないとインピーダンス不一致で低音が出ません』ということですね。オーディオやってれば細いと低音が出ないことは常識ですが理由の一端は測定して出ることなのです。
前にも書きましたが『ケーブルでは変わらない』という奴でケーブルの学術を学び高価な測定器持ってる奴は居ないんですよね。無知な事にすら気づかないから断言できるという奴です。他山の石としたい。
さて、LANケーブルですが周波数特性は圧倒的です。周波数特性は散々申し上げている『多芯』『各々は太くない』『束ねない』が条件です。せやからリッツは周波数特性悪くてカルダスは高域があんまり伸びないねん。
全ての条件を満たしたLANケーブルは実に100kHzまでフラットです。広帯域なNORDOSTより実はフラット。え、こいつらGHzまで伸びるんじゃないのかって?伸びるのとフラットではまるで違います。スピーカーケーブルというかオーディオケーブルがシビアなのは実は高周波ケーブルより遥かに過酷だからです。20~50000Hzまで考えるとして、11オクターブに及びます。高周波ケーブルは到底フラットとは程遠いのです。LANケーブルだってGHzまで伸びます。
さて、そんなLANケーブルですが断面積は?1本23AWG0.25平方mmくらい。それが8本ですがこれをプラマイ使うと1平方mm程度。ちょっと足りませんね。なので2本使います。これで大抵のケースでは低周波の特性インピーダンスに問題は起きません。なお物凄いウーハーとかだと怪しいですがね。
あとネットで何故か2本のLANケーブルをツイストしてる人が居ましたが最悪です。そも脳死で『ノイズ対策がー』とか考える人が多すぎる。メーカーのカモです。スピーカーケーブルに流れる電力は大きく、微弱なノイズなど全く相手にしません。だからシールドなり無理なツイストに利点は無い。しかし誘電率など跳ね上がりとにかく音数が減る。微小信号が無くなり音像間が真空になった音を聴いて『SNが良くなった』と言うのです。
さて、デジタルハード畑のツワモノは気づくかも知れません。LANケーブルってそれぞれ線の長さが違うのでは?と。4ペアのツイストが入ってるわけですが干渉を防ぐため撚りのピッチを変えているのです。音に影響はありそうなものですが…少なくとも位相のモジュレーション的な物は全く感じません。むしろ他のケーブルの方が振動などでのモジュレーションを強く感じます。
最近もこれで弟子や物凄いスタジオを建築中のクライアントにも大いに驚いて頂けました。これを越えるには相応な金額と苦労が必要です。品はもうELECOMのスタンダードなやつでいいのでは?
ではもう少し払うから何かないのかって?
先にも言った多芯が最低条件です。かつケーブルは重くなく、被服や介在など極力少ない方がいい。振動的にも誘電率的にも。
1.ワイヤーワールド
まあ重量はどうしたって重くなるのでウルトラハイスピードという意味ではLANケーブルに劣りますが、それでもこれはこれでかなり良くできており買っても損はありません。
まずこの絶縁体が優れてる。テフロンより明らかに癖がない。あと多芯ですがリッツ程接近してないので近接効果は少ないです。
ワイヤーワールドというと年寄りもとい熟練のオーディオファイルは『割りと派手だよね』とか思うでしょうが、近年まるでそんな傾向はありません。相当ニュートラルです。
2.SHUNYATA
全然安くないけどインフレ激しいハイエンド業界ではまだアリかな、と。中堅のα V2で5000ドル。今円高になる魔界の古い呪いをかけておいた。
このメーカーはケーブル理論がかなりわかってます。この技術は高い。しかし工学的エンジニアリングはまるで出来ないのでここの電源装置を買うのは非常に情弱。
構造は見ての通りですが何が素晴らしいって非常に軽いのです。昔から空気のインシュレーションを好んできたメーカーで、昔の電源ケーブルもなかなか良かったのです。ただ世間のオーディオに関する知見が未熟だったので評価は今一というかケーブルで音を良くしてやろうという邪な思考が蔓延していたので(今だってあるけど)。ハイエンドケーブルが前より廃れて来たのはオーディオファイルが成熟してきたのかなと思ってます。
空気感、音数、音場の広さ、癖の無さ、ニュートラル性がありますが高重量のケーブルの鈍足さに慣れてると中低音が少なく感じられるかも知れません。勧めているケーブルは全て業務用のフラットネスを保持しており、これらがフラットでないなら『オーディオに毒されて脳がヤられている』わけです。
技術的には真ん中に銀、他は銅でバランスを取ってます。また絶縁体はフルオロカーボンというものです。別に新しい物ではなく100年前にはありました。特性は大変良く、誘電率は低く静電気もフッ素樹脂そのものよりは起きにくくノイズにも強い。
“スピーカーケーブル徒然” への45件のフィードバック
グルマン 様
いつも楽しみに拝読しています。基本的なことをお聞きしたいのですが、その1本のLANケーブルの4ペア分全部剥いて束ねて+または−端子に接続すればよろしいのですか?当方、8mとスピーカーケーブルが長めなのですが、LANケーブルをもう一本ずつ足して線径を太くした方がいいのですか?初心者レベルの質問で恐縮ですが、何卒宜しくお願いします。
ご愛読ありがとう
はい、4ペア都合8本を全て+に繋ぎ、別のLANケーブルの8本を-に繋ぎます
この際『ツイストペアをプラマイ分けたほうがノイズに強くていいのでは』とか考えがちですがツイストすることで失われる問題も多く、ここは個別に使います
長さ自体は問題になりません。直流抵抗ではなく特性インピーダンスの問題だからです
ただスピーカー次第では究極4本使ってもいいかもしれません。
グルマン 様
丁寧なご説明、ありがとうございました
よく理解できました!
>ベルデンの白黒ケーブル
これは8460の事でしょうか?
またゲンさんのスピーカーケーブルはどうですか?詳しいレビューを是非お聞きしたいです
8460はスズメッキなんですよ
それの無メッキバージョンです
ゲンさんスピーカーケーブル買ってみました
スピーカーが特殊過ぎて悩んだ末ミディアムにしました
値段の割りにというエクスキューズなしで良くできたスピーカーケーブルだと思います
多くの高額ケーブルが負けてもおかしくはない。
ただバランスは良く比較的癖もなく位相も良いですが単芯が故か音数(微小信号)に欠けるのと少し共振と絶縁体(被服?)の音が感じられます
が、これは相当な要求の話なので強く勧められるケーブルです
詳しいレビュー有難う御座います
LANスピーカーケーブル試してみようと思うのですが805D4でバイワイヤの場合高域側を1本低域側を2本の計3本運用と高域低域それぞれ2本の計4本運用どちらがお薦めですか?
2点質問があります。
1. LANケーブルは単線と撚り線どちらでも問題がないでしょうか?
2. 上の若輩モノさんと一部被りますが、費用的にLANケーブルの少し上にくるものとしてこちらのブログで過去に話題にあがったケーブルに、蜜蝋煮(0.6㎜*12本?)とゲンさんがありますが、これらではLANケーブルを超えるのは難しいという見解でしょうか?
幾つか試して見ましたがどちらが良いか難しいですね
撚り線は多くの環境にて無難ですが、システムの位相やセッティング、速度に自信があれば単線の方が伸び代があります。安いので両方試してくださいとしか言えませんねこれは。
蜜蝋煮ならば確実に勝ちます。速度や絶対性能に有機的質感と良くできたハイエンド並みの品位を併せ持ちます
ゲンさんでは…厳しいでしょうね
ありがとうございます。
時間ができたら、ジャンパケーブルから蜜蝋煮とLANケーブル(単/撚)を試してみようと思います。
(まだHFTも落ち着きどころを見つけられていないので)
HFTは難しいでしょう?
テープを貼ると効果が半減できるという裏技など開発しました
HFTは難しいでしょう?
テープを貼ると効果が半減できるという裏技など開発しました
あまり時間は取れてませんが、なかなかの難敵ですね。
しかし、壁にぽっかり穴が空くのを経験してしまうと夢を追うのを諦めるわけにはいかず。
ゲルの上に貼ってみたり、だいたい向かい合わせになる位置に置くとよいかもとか試しつつ気楽にやっています。
スピーカーケーブルの世界だとモガミやカナレはあんま使われないんでしょうか?
スタジオではアクティブ全盛なので微妙ですがパッシブだとアメリカでも国内でもそれなりに使われているようです。ただメインはライブ会場のPAがほとんどかと。
かなり試しました。同軸も4芯も。
2921が好みの差ではなく頭一つ抜けてます。まあ論理的にも帯域の広さと特性インピーダンスのバランスが取れている構造ですが。
ニュートラルでフラットでその時点で貴重です
が、ちょっと歪みが気になるんですよね…
あと本当に早い物たちと比べると遅いです。遅さという意味での付帯音と癖はあります、がそれはJorma statementでもガッツリありますからね。
ありがとうございます
PAが主なんですねー
Wire world はluna8とかでも良いものなのでしょうか?
それとももうちょっとハイエンドな物の話でしょうか?
昔usb cableを使ってましたー
ところでサウンドパーツに先週ようやく行けたのですが、
私のアンプほとんど使われてないel34のアンプで、
Love threeで今の回路とほぼ変わらない物でした。
電圧だか電流だかが前のオーナーのオーダーかなんかで、かなりおとなしいセッティングになっていたようで、
高い電圧がかかるようにしてもらったらかなり化けました
ファインメットのトランスのようです。
KT150のともほぼ回路変わらないようなので差し替えて使えるようですね。
調整とメンテしてもらってさらにやばくなって
ほんとに今まで聞いていたものが何だったのかと思うほど、
音場や情報量、録音の質がエグいくらいにわかります。
おっしゃる通り、今まで何も見えていなかった。
Dynaudio bm6aでフラットだと思っていましたが、
聴覚的には微妙にというかだいぶドンシャリ気味に聴こえていたような気がします。(測定上はフラットなのかもしれませんが)
ブーストされたドンシャリではないですが、
中域の再生力、再現力がサウンドパーツが圧倒的に素晴らしく、
ニュートラルです。オールレンジサウンドパーツが圧勝です
当たり前と言えば当たり前なんですが。
Ascendに方向が向いてますが楽しみです。
アンプも含め1人では辿り着けなかった選択なので
有難いです
wireworldはeclipse以上が非常に良くできてます
silver eclipseなど銀を使用しても銀臭くない見事な残響のf特を持ってます
私も昔ここのUSBを何種類か持ってました。そんなに良くは無かったのはまだUSBの音作りのノウハウが無かったからかな、と
おお、サウンドパーツにそんなオーダーがあったとは!
『いくらATCでもドライブ出来ないことはないと思うけど、うーん』と思ってましたが納得の展開です
まともに使えばアクティブとは次元が幾つか違うはずです
真空管機器は業務用であっても何か真空管らしい音を出そうとすることも多いですがサウンドパーツは真にニュートラルです。
ニュートラルとはいくつかの軸があり、一つはプロ的な周波数のバランス的なニュートラルの軸。一つはオーディオファイルが血眼になる質感のニュートラルの軸。これらを兼ね備えてます。
オーダーなのか、
水谷さんは「EL34をこんな数値で出荷するわけないんだけどなー
何でこんなおとなしくしてあるんだろう?
お客さんの要望だな、たぶん、、ゴニョゴニョ」
と言ってました。
おかげで
ちょっと気になってた高域の倍音も素晴らしく透明で美しくなりました
魔性の音すぎて毎日ついつい夜更かしするほどスピーカの前に吸い込まれます
ベタベタですがwaltz for Debbyとか kind of blueとかど定番のものはやっぱり録音が素晴らしく、
結構いい音だなと思ってたRicky lee jones のpop popとかは
デジタル録音だなやっぱり、って感じで倍音があんまり残ってない
みたいなのがくっきりはっきりエグいほどわかって、
昔からの音楽を聞き直しております
モニターより全然モニターな音ですね
ショックだったのが最近の自分で作った音の歪みの成分が多すぎたこと
アウトボードでのゲインを稼ぎすぎている、みたいなのが、
残念なほどわかりました
電源ケーブルもノイズ対策もかなりやっていたつもりでしたが、
歪みの成分が全然聞き取れていなかった、
というかBM 6Aかなり歪みがあリマス
もちろんOver Driveという意味の歪みではないのですが
位相の歪みっていうんですかね?
まあとにかくとても心躍る環境になってきてます
感謝感謝
ああ、わかります
pop popも決して悪い録音ではないのですがアナログ全盛、特にかなり用意周到に録音されたと聴くkind of blueはデジタル録音では不可能なものがあります。
歪みも嫌というほどきちんと見せてくるのでこのようなまともなアンプとパッシブスピーカーなら従来見逃していた歪み(というかほとんどの曲が歪みが見逃されている)を正しくモニタリング出来ます。これが広くエンジニアに伝えたかった事なのです
良い結果で安心しました
グルマンさま
いつも有益なポストをありがとうございます。
lanケーブル試してみようと思うのですが、バナナプラグを使うのはどうなのでしょう?
個人的にターミナルに直接巻くのが苦手でして…。
ご愛読ありがとうございます
私は世間的に言われてるほど端子が悪いと思いません
アナログ信号は鮮度云々はあまり関係なく、また抵抗でもありません
あくまで振動とそこから来る接点の問題に支配されてます
なので端子は使って構いません
バナナも高ければいいものでは全くありません。
グルマンさま
早速エレコムのより線で作ってみました。端子はとりあえずオーテクの安いヤツで。これまでDH LabsのQ10を使ってたのですが、ぱっと聴きほぼ遜色なくてびっくりしてます。低域は量感が若干減った代わりに下まで伸びて、また音場が左右に広がりました。心なしかリバーブ成分の再現性が上がった気がします。ハイエンドケーブルは経験ないのでわかりませんが、ミドルクラスは瞬殺ですね。確実に良くなったのはそれとして、オーディオ商売に付き合うのが阿呆らしくなりました。すべてはグルマンさまの知見あってのことなのですが。
それは何よりです
そう、実は物凄いんですLANケーブル。
これを倒すには100万以上のコストが優にかかります。
正確性で同格はhigh fidelity cablesくらいしか無いですね
太いケーブルは共振により低音が盛り上がりますがそれがないので付帯音がなく正しいフラットネスが得られ帯域が抜群に広いです。
またその結果位相のモジュレーションがないので圧倒的に見えるようになり、リバーブなどの作為あるいはわずかなイコライゼーションが良くわかります
ジャンル次第ではどうしてもある程度のコストが必要なものはありますが(デジタル系は特に)そうでない物が多すぎます
メーカーは訴求力を大切にします。こんなシールドで、こんな導体で、テフロンがどうこうで何とか処理を…と。この構造では高く売れないので絶対に作らない。まさにオーディオ商売です。
ルサンチマン的に『高いケーブルは云々』というわけではありません、物凄いコストを支払って来ているので…また高額な物でも良ければ大いに褒めますし。なので私が安いものを強く薦めた時は本当に値段度外視の無差別級で強いはずです。
円空オーディオの「Opera-Ⅱ XLR Cable」の出来に驚愕して、視聴せずに「Speaker Cable ”Kepler”」を購入しましたが、これもまた変態ケーブルですよ。しなやかで取り回しの良いケーブル1本と、硬く取り回しの悪いケーブル1本とが一組でペアの構成です。
ほぼ同じ長さのSarumTのSPケーブルからの交換ですが、Operaと同傾向で空間表現が秀逸で、SarumTで特に高域がこれほど情報が死んでいたのかと驚きました。SPはME1です。SIGMA USBの出来が良いSHUNYATAのSPケーブルや、HFCの最上位のSPケーブルを狙っていましたが、まったく興味がなくなってしまいました。
なお、当方、2年前にオーディオを再開した素人で、円空は忙しくして貸出はやっていないようです。
なんと、思い切りが良いですね!
sarumは音は良く知っていますが、なるほどそうでしょうね
ハイエンドケーブルはどうしても訴求の為にシールド不可避です。が、原理的にも微小信号がコンデンサとして差っ引かれてしまう。そのすかすかの音を『SNが良くスッキリしている』と言ってしまう。良くできたノンシールドケーブルの音数を聴けば明らかです。
うーん、opera検討してみます
度々済みませんエレコムのカテ6で調べてみたところ一番太いので24AWGなのですがこれでも問題ないでしょうか?
またやわらか等の28AWGの場合やはり片チャン2本では不足で4本使わないと難しいですか?
もし差し障りさえ御座いませんでしたら昨夜のご相談(805D4LANバイワイヤ)と併せましてご教示してやって下さい
24AWGで構いません
柔らかで沢山使ってもよさそうです
ただ複雑な構造なので長さの精度的にちょっと不安です。
ただそこに問題がなければよりハイスピードになる可能性があります
とは言え0.08mmスクエア×16なのでちょっと断面積が不安ですね
取り敢えずスタンダードがおすすめです
B&Wのジャンパーですね
接続方で変わりそうです
たすき掛けもしくは普通に接続で+ロー→ハイとかなら1:3でよさそうですが
あまりその接続は良くないことが多く2:2をおすすめです
ご指南有難う御座います
やはり24AWGスタンダード一択ですね
D4ツイーター側は0.2×4で賄えるかも?と思ったのですがツイーター側もウーファー側も0.2×8が良いとのことで取り敢えず片チャンスタンダード4本で繋げてみます!
過去記事及びツイート遡って以前グルマンさんが非メッキ8460に言及されてたのを拝見して、それを念頭におかれて製作されたようなものが音光堂さんオリジナルでBlue y524というものがあるのを見つけ、先日購入して感触よかったので現状使っています。(それまでみじんこさんのXTC-1 2Cを使っていました)
もし使用されたことあればLANとの差異どの程度のものか所感をお伺い出来ればと思います。
ああ、ありますね
コンストラクションは似ているだけあり良くできているとは思います。まあ明らかに中の人があのBELDENのケーブルが好きだったのでしょう。玄人を魅力する(逆に地味なので素人への訴求力はない)ケーブルでした。
音はオリジナルとはそれなりに違います。まあ導体の数と太さが違いますからね。よりわかりやすくクリアで少しダイナミックだと思います。ただ高次元な『質感のニュートラルさ』はオリジナルが勝ってます。とは言えxtc1 2cよりはるかにニュートラルで位相のモジュレーションが少なく高速だと思います。ケーブルはless is more
さて、lanケーブルと比較してですが速度と音数、位相のモジュレーションの無さは確実にlanケーブルの方が上です。blue y524に良さを見いだせる環境ならば適合すると思いますが、システムがブーミングが強かったり低速だと位相の物凄さや速度の利点が見えず評価されない可能性があります。
Blue y524の評価、XTC1 2Cとの比較含めありがとうございます。ズバリ自分の感覚を言語化されたかのようで安心しました。値段は手頃で非常に優秀ですが、特にややハイミッド以上に誇張があるところは気になっていました。又、XTCは誇張感ないものの遅さが気になっていたところでしたので。いなたい聴きたいならいいものですが。
y524せっかく買ったばかりなので暫く聴きこんで慣れたらLANを導入したいと思います!
本題と話は変わりますが、たまたまeBayで中古見かけてしまったので辛抱たまらずAscend Sierra-LXを買ってしまいました。まだ幾らか先になりそうですが届いたら僭越ながら感想書かせてもらいます。
アンプ優先で、ということで以前色々ご提案頂きましたが結局スピーカーを先にいっちゃいました。(その節はありがとうございました)
そうなんですよ
blueは7本の太めな線で構成されてますがそういう構造だと共振が強く、輪郭を強調することになります。システムがマトモなバランスであるほど気になるはずです。素晴らしい聴感であられるようです。
おお、ascend行ってしまいましたか!
レビューを楽しみにしております!
Ascend Sierra-LX届きまして数日は試せたので差し当たりの感想など畏れ多くも書かせてもらいます。
基本は今まで使ってたTD510mk2との比較になります。
一応以前も書きましたが環境が、
Mac Studio>Prism Orpheus>TEAC AX501>Eclipse TD316swmk2>TD510mk2です。
まず最初はややくぐもってる?と感じましたが、510が近さや生々しさと表裏でハイミッドにピークあるということなのか、暫く聴くとやはり前評判通りフラットなようです。
その後も聴いていると空間、奥行きの表現が510より優れていることに気付きます。
おそらく音源のもつ本来の距離なのだろうことが感じられました。
そしてこれも評判通り、サイズからすると不思議な程にローミッド以下がリッチに出ます。
もちろんローエンドはサブが要りますが、当初サブ切って鳴らし始めたのを忘れる程でした。
又、背面バスレフに詰めるスポンジが2種同梱されていて環境によって下を調節できるのもよきでした。一旦なしで使っていますが。
最も感銘を受けたのは音像、音場です。
大した量は聴いてきていませんが、これまでの経験だと1番優れていると感じました。
音像は非常に大きく密度高く精緻で低域のレイヤーなども全てが明瞭に聴き分けられます。
シビアにセッティングせずともいわゆるスピーカーが消える状態でした。
音場も縦にも広くホームシアターにもよいのだろうと推察できます。
自宅で制作に使うのが主なのでニアフィールド(1.5〜2m程)での使用ですが、全く問題ありません。今更510の方は距離があった方がいいのかもと思わされました。
510の楽器的な鳴り方に慣れていたので、ハイミッドが物足りなく感じなくもないのですが、聴き始めて少しすると気にならなくなりますし、音源によっては鳴るので結局音源に対してニュートラルなのかな、と思います。
そして音量上げても聴き疲れ全くしないのも好印象で、decencyという言葉が浮かびます。
ハイエンド級ということでしょうか。
音源のジャンルは選ばないですし、正直に言って定価$1,600しないのは驚愕です。
フォーラムなどの意見を見ると、Sierra-2EX V2などのRAALリボンツイーターの方が生楽器に対しては評価が高いので聴いてみたくなりますね。
その分ローミッド以下は劣ることになっているようですが。
510よりは流石に鳴らしにくさを感じたのでお次はアンプをアップグレードしたいところです。
以前510向けにご提案下さったNORD TRHEE 1ET400AでSierra-LXもよさそうですかね。
あとスピーカーケーブル用にLANも買わないとですね。
一先ずここまでで所感とします。
長々失礼致しました。
素晴らしいレビューありがとうございます!!!!
非常に貴重で記事にさせていただきます
それを返信とさせてください
はじめまして。
いつも有益な情報を,惜しまず公開いただきありがとうございます。
LANケーブルのスピーカーケーブルは,ツイストを全て解いた方が良いのでしょうか?
ご愛読ありがとうございます
LANケーブルは何故か…精度が極端に高いからか?外皮を取ったり分解したりすると大抵あまり良い結果になりません。
初歩的な質問になってしまいますが、
スピーカーケーブルの長さってどのくらいが適正なんでしょうか?
どのくらいから長すぎになりますか?
長さで聴き比べしていないので、もし色々実験なされていたら、ご教授いただけたら、ありがたいです
難しい質問なんですよね、これは
ただ99%の環境では10mくらいならまるで問題が起きません
問題は直流抵抗ではなく低音においては特性インピーダンスですからね
残りの1%はマルチアンプでネットワークレスか、あるいは超太い線で造られたコイルを使った贅沢なネットワークかつNFBゴリゴリでめちゃくちゃダンピングファクター低いパワーアンプならばまた違うかもしれませんがそんなことも滅多に無いです
なるほどありがとうございます
グルマンさんはバナナプラグとかで接続していますか?
プラグつけないで直挿しのスタイルあまりいないのでしょうか?
これも何がベストなのかわからず
プラグをつければプラグの音が乗るだろうし、、、、
私はバナナは使いますね
音が載る、は変なバナナ、特に高級品のほうがロジウムとかでヤバイ音が多いですが(テクダスとかフルテック)、むしろ安い方が遥かに癖が少ないです
また純銅の必要はありません
銅と真鍮、前者はデッドよりで後者の方が残響のf特に直繋ぎに比べて変化が少ないですがケースバイケースですね
オーディオテクニカAT6301とかはかなり良く出来てます。比較的バネ性が少なく振動的な癖も少なめ。私はプラスチックのボディーを使わないことも調整の選択肢としています
おおーオーディオテクニカ。
癖少ないんですね。
使ってみます
日本の製品 嬉しい
Sonyのsony ecm 100もリーズナブルで素晴らしい出来で
日本製でそういうのあると嬉しいです(何かの記事でグルマンさんも使ってた記憶が。)
去年故障したEarth worksの代わりに昨年から使ってますがめちゃナチュラルで良いですね。倍の値段でも全くおかしくないと思いました。安いほうが良いですけど
おお、さすがです
sonyの新しいマイクは後発だけあり物凄く良く出来ています
earth works M30とかより(比べるならスペック的にM50かも知れませんが)明らかにナチュラルです
毎回興味深く拝読しています。LANケーブル利用のスピーカーケーブルを遂に作ってしまいました。結果は素晴らしい。アバロンダイアモンドが低域のレンジを広げて機嫌よく鳴っています。音場が広がり奥行きも深くなり、情報量も増えたようです。エレコムのLANケーブルを分解してツイストをもどして、片チャンネル48本づつ使いました。細線間の間隔をあけるためにトイレットペーパーの芯の周りに5㎜間隔で固定しました。作業が大変なのと見栄えは今一ですがスピーカーケーブルはこれで十分です。ありがとうございました。
ご愛読&試していただきありがとうございます
ハイエンドな方(大好きなスピーカーです)が偏見無く試していただけてとても嬉しいです
また工夫がお見事です
間隔を開けて一番距離が取れる円筒形に配置は高額な多芯ケーブルの手法です
かつ内部損失が大きいトレイットペーパーの芯は振動の癖もなくおまけに軽く誘電率も低く、ハイエンドメーカーで使いうるあらゆる素材を超えてます
当ブログのエッセンスを使い倒していらっしゃり驚いてます
記事でご紹介させていただきます
質問です
以前LANケーブルの記事でおすすめされていたのは
・カテゴリー6A
・スリムタイプ
・爪折れ防止
だったと記憶しているのですが、今回は
・カテゴリー6
・スタンダードタイプ
をおすすめされています。この違いは単純にLANケーブルをそのままLANケーブルとして使うのか、スピーカーケーブルとして使うのかで条件が変わって(この場合は太さ不足?)おすすめも異なるという認識で間違いないでしょうか?
(それにしても、LANケーブルの細かな仕様違いとにらめっこしていると頭がどうにかなりそうですね…)
スピーカーケーブル用途だと論理的にも聴感的にもある程度は導体容量が必要です
まあある程度と言ってもスピーカーのインピーダンスやユニットのサイズで変わってきますが
その点でスリムではかなり厳しいのです