カーテンの話


読者の方からカーテンについてご相談がありました。

カーテンの音に与える影響力は甚大です。余裕で音を殺せますし、活かしもします。

オーディオの音は各要素、とりわけ残響のf特の集合体です。なので完全なカーテン、などは無く適材適所です。或いはカーテンが固定されていればそれに合うように他を変えねばなりません。

さらに別の要素として固有音ですね。f特的なものよりもっとQを持つような部類の。

この二つが優れていれば『汎用性のある良いカーテン』と言えます。

避けるべきカーテンから

1.パキパキする奴

ちょっと表現が難しいのですが、対義語は柔らかなカーテンです。合成素材でなんだかパキパキする質感のカーテンがありますがこれは最悪です。癖が凄い。

2.合成素材かつ起毛してる奴

先に書いておきますが、私は自然信者では全くありません。念のため。ただカーテンー特にQに関しては自然素材の方が優れている事が多いです。合成素材の方が均一だからでしょうか、ドライになり勝ちです。ただそれも素材や織り方でまるで違うので十把一絡げには言えません。例えば超高分子ポリエステルDyneema®はむしろ質感的にはウェットです(吸音は激しいので使いやすいかはさておき)。まあ大体触ると音はわかりますがね。

ただ多くの場合、起毛してるとそのドライさが際立ちます。表面積が増えるからでしょうか?

3.天然素材も色々

天然素材だからいいわけでもないです。シルク、綿、ウールで結構違います。それらも厚さや織り方で変わってくるでしょう。それぞれ残響のf特が変わってくるので適材適所、ですね。一番ライブ気味で悪さしにくいのはシルクでしょうか。透けるリネンウールとかもバランス良いですが、これらは音響的にはともかく遮光的にはゴミなのが玉に瑕。


ここで最強のカーテンを

creation baumannのカーテンです。

見てください、この驚異の特性を!オーディオ用のルームチューニング材の95%はこれに特性で劣ります。特にsinfonicは300Hzあたりからフラット!なのでこれを買えばカーテンはお仕舞いです。これをベースに調整にした方が早いですね。書いていて我ながらオーディオ知識のの幅が凄いなあと思いました。


なおカーテンがスピーカーに対して何処に有るかで要求される性質の是非は変わります。

例えばカーテンがスピーカーの奥の壁にあるなら、吸音がある程度強くても問題ない事が多いです(全体の残響のf特はさておき)

しかし例えば左側だけにあります、とかだと反響にアンバランスを生じて不自然になります。部屋がめちゃめちゃ左右非対称で右の壁が物凄く遠いとかならばそれでも問題は起きません。


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