マニアックですね
やろう、マルチ!
ポン置きオーディオの最も対極的な物ですが、オーディオファイルはどうも若いほどポン置きオーディオ派が多い印象があるのでやってる人は見たことありません。(フルアクティブは除く)
ただマルチに踏み込まないのはクレバーではあります。恐ろしく難しいからです。オーディオの認知は色々ありますが、我輩も加速度的に成長しました。位相、音像、バランス、自然の摂理、残響の周波数特性、そして最後に得たピースの真の速度。これらの項目がありますが、全てが伴わないとまともなマルチアンプは出来ません。これでも足りないくらい。そしてそんな人はリアルでは他に知りません…(特に真の速度と残響の周波数特性はない)
ではマルチアンプの利点とはなんでしょうか?
- 凄いユニットが使える
- ネットワークが無い
- それぞれのユニットに最適化した環境を与えられる
まず凄いユニットが使える、ですが別にダイヤとかのピストニックモーションのみならずあらゆるユニットが使えます。MANGERや(超壊れるけど、勝手に錦糸線断線)DDD、コンデンサー型など選り取り見取りです。やはり良いユニットから出る音は強いです。
次にクロスオーバーネットワーク。これは結構な癌です。魔界ではネットワークは基本的にありません。要は強力な電力の足枷になるわけですね。そしてネットワークの哲学は取捨選択です。何かを得れば何かを必ず失います。
ちょっと蛇足ですがネットワーク色々。
今のB&Wやディナ、そして昔のソナスあたりは-6dB/octです(ディナはインピーダンス補正回路はついてるけど)。これだとツイーターにコンデンサ、ウーファーにコイル1個のみです。音は情報量と解放感、鮮度感があります。欠点はf特はともかく凄い動特性を造り上げるとかは出来ません。まあ魚でいうと焼き魚です。
そしてmagicoや最新のソナス、PMCなどはもっと急峻に切ってきます。精緻な音の傾向ですね。魚で言うとスズキのパイ包み。
そして別枠で補正回路がありますが、これが結構影響力が大きい。極端なのがYGで、他にも昔のディナ(今は簡素)やavalon、vandersteenあたりは補正回路が凄まじい。特に今のYGやvandersteenはネットワークでゴリゴリに補正しており時間軸的な測定値は強力です。魚で言うともうムースになってる感じ。
これはvandersteenの2way -6dBクロスオーバーなのですが、そうは全然見えないでしょ?
補正回路が重いと基本的には駆動しにくくなり、また広がりや解放感は下がります。自然の摂理よりオーディオの摂理に近寄る感じ。ただ例えばYGのdual coherent というクロスオーバーはとんでもないパーツ点数ですが恐ろしく位相回転がないというマルチウェイ自体の宿命的なアキレス腱を解決しています。そして世代を追うごとにパーツ点数は増えていきます。その点、初期のanatとかはシンプルでより解放感があります。
これはanat
これはsonjaの2way部分のクロスオーバー。上はdual coherent1、下はdual coherent2
と言うように何かを得れば何かを失うのがクロスオーバー ネットワークです。
そこで行くとマルチはそれらが全く無いので大変有利。まともに設定出来ればな(ニチャア)
ユニットのタイムアラインメントや位相の管理などとっても大変。え、デジタルでやれば良いじゃンって?そう簡単ではありません。
では次はチャンデバについて