unibrainをめちゃくちゃ買ってる


プロケの上得意となりつつありますな。

グラボとライザーを繋ぐUSB3.×ケーブルで劇的に音が変わるのですが、unibrainをどこまで剥いたら良いのか?あるいは剥かない方が良いこともないか?とか色々と気になり、比較のために6本買いました。

しかも録音用ノートPCとインターフェイスの間のUSBもかなり劇的に変わるので同じ実験のために何本も買ってます。

取り敢えずグラボ用に色々やりました。

4段階に分けて用意しました。

1.そのまま

2.外皮のみ除去

3.編組シールド除去

4.その下のアルミホイルシールドも除去

と言う感じです。

その前に座学です。

シールドの弊害とはなんでしょう?一番大きいのは静電容量の増加です。すなわち絶縁体やその外にある何かとコンデンサで結ばれたようなものです。コンデンサは高周波ほど流れやすいという性質を持ちます。他にもダムとしての性質も併せ持ちます。

さて、その静電容量はシールドで大きくあがります。そしてそれは高周波になればなるほど、あるいはケーブルの導体に近いほど影響力が増えます。金属シールドはもとより、他にも炭が練り込んである半導電層も静電容量爆上がりです。

静電容量が上がると何が問題なのか?無論高周波が損失されます。つまり周波数特性が右肩下がりになるわけです

そして『位相歪み』です。誘電体歪みということもありますな。時間差を持って電気を放出する事で影響を与えます。先程のダムとしての性質を併せ持つ、という話です。

聴感的には『音数が減り』『微少な位相のモジュレーションで空間情報が損なわれる』感じですかね。さらに歪みなわけですから付帯音を感じます。

つまり『ノイズの影響とシールドの影響、どちらが勝るか』なわけです。そして機器の内部…とりわけ高周波を扱う機器の内部なら話は別でしょうが、経験的には『大多数において普通の構造ならシールドの弊害のほうが遥かに勝る』と思います。同軸構造はまたちょっと違いますが。またシールドが凄く遠いとかなら別です。

ただ音数が減ることで『 SNが良い』と思い込ませるハイエンドケーブルの多いこと。脚色の世界から脱するには『時間軸的に高速な物を徹底的に使う』しかない、と近年になり開眼しました。裏を返すと『時間軸的に微妙だと高速な物の真価は発揮できない』わけです。その時間軸とは電気的なものによらずスピーカーや音響なども大きく影響しますな。当然ですが。なので高速な部材も全体的に遅い環境だと『何が良いかわからない』となりうります。全体的に高速となると『クロックで近傍位相ノイズが減ったような音』になります。まあ考えてみると近傍位相ノイズこそ時間軸でのモジュレーションですからね。

最も『一聴早いけど共振で癖がつく固くて細いケーブル』とかはだめです。ありがちですが。むしろ紛い物の輪郭で位相がバッチリに聴こえさせる、という中級者が騙されやすい物がケーブルどころかスピーカーですらあります。


閑話休題

unibrainの多段式実験です。今回はグラボとライザーの接続に使用しました。なおUSB3.×向けケーブルです。結果は…

全撤去≧アルミホイルのみ>>>>>>>>>>>編組シールドあり≧そのまま

でした。

そのままと編組シールドありで外皮のみ除去の比較は、後者にプラスも明らかにあるのですが編組シールドの制震が利かなくなりモジュレーションが起きてます。テープなどである程度殺せますが、それでも完全ではない。

編組シールドを取り去ると劇的に改善します。モジュレーションを起こす原因がなくなることによるのか、位相歪みが減るからなのか?奥行きと定位の収束ぶりが大きく改善します。失うものは何もありません。これが真に高速な音です。

アルミホイルを取り去ると…まあ少し付帯音が減ったように感じますが誤差範囲です。編組シールド除去ほどではありません。

腑分けしてみてわかりましたが内部はかなり良く出来たもので値段が信じられません。またキッチリとドレーン線もシールドについてます。まあ当然ですが。線材の撚りも確りしていて精密。なのでシールドを剥いても構造が崩れず耐ノイズ性能はある程度担保されてそうです。

また今度空気録音でPC→オーディオインターフェイスの接続をUSB2.0で見てみます。

余談ですがUSBケーブルって録音にめちゃくちゃ重要ですね。無論途中のインターコネクトとかも恐ろしく変わります。当然ですが、やってみて痛感しました。ただ音楽制作はある意味『原音を作る仕事』なわけですが、対する空気録音はまさに原音がありそれを忠実に再現する事が目的なので一概に言えない所があります。とは言えレコーディングでは原音に忠実にあるべきなのではないかと思いますが。忠実に録ってから弄った方が良いのでは、と。


“unibrainをめちゃくちゃ買ってる” への7件のフィードバック

  1. ライザーカードに使用するUnibrainのケーブルですが,「デジタル伝送のケーブルの長さ(重要)」で「短すぎると反射が起きて死にます」と指摘されていますが,50cmと75cmなら,75cmの方が望ましいでしょうか。

    現在は50cmを使っています

    • 核心をついた質問です
      高周波的な計算では75cmのほうが良さそうです
      USB3.0ですからそれなりに高周波ですからね。
      とは言え試さないとわかりません。
      そして今回、まさに75と50を聴き比べるべく追加発注しました。

  2. DAC等を接続する一般的なUNIBRAINのUSB2.0も
    全撤去≧アルミホイルのみ>>>>>>>>>>>編組シールドあり≧そのまま
    が成り立ちますか?
    今日外皮を剥がしたのですが更に編組シールドも剥がした方が良いのかなあ?

    • むしろusb2.0の方が編組を剥がすメリットが大きくデメリットが少ないです。周波数が低いからですね。
      グラボだと結局最終的にはアルミ残しorノーマルのどちらかが良いですが、DACならアルミ残しor全撤去でしょう

      • 指南有難う御座います朝イチで全撤去しました!が網組アルミと並走しているシルバーのアース線?もカットしてしまいました…これ問題ありませんでしょうか?

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