具体的にシステムの何が変わったのかを多少書いておこうと思います。
1.ルームチューン最適化とAVAA追加、それに伴いサブウーファーの音圧15dB上げた
2.プリアンプ
3.パワーアンプ
4.インターコネクト2ヵ所
5.アースケーブル
6.PCバッテリー化
7.QAA及び幸福の壺()
8.スーパーツイーターの角度、位置を最適化
…原型留めてないでしょ?
1.AVAAと低音系ルームチューニング材の配置を大胆に変えました。またAVAAも追加してます。結果的に超低音の残響時間が劇的に削れたことによりサブウーファーの音量を15dBほど上げられました。f特的にも18Hz位までビッタリとフラットです。なおf特を見てフラットに設定すると大抵死にます。残響時間のf特といわゆる音圧のf特の合算が真のエネルギーバランスなので、残響時間のf特との兼ね合いで正否が変わります。ほとんどの環境でf特的にフラットまで上げられる程低音の高音に比較した残響は短くないはずです。というかサブウーファーをまともに扱えているケースは滅多にお目にかかれません。耳で調整するしかありません。測定で何もわからないのです。
2.頭の中の確固たる音の構築には真空管プリの理想が必要でした。クリーンな広がり、エネルギー、豊かさ、音数、それでいて損なう事がない基礎性能。ただ真空管プリは高価でもほとんどが箸にも棒にも掛からない事が多く、最もギャンブル性が高いのです。物量がまるで意味をなさないのが真空管プリの設計です。
その中で構成と内部構造で上杉 UBROS280を選びました。特性も素晴らしく、余計なことをせず、また理に叶ったコンストラクションで、かつ音に癖のないパーツ(オーディオ用ではない)を選択されているからです。導入して聴いて感嘆しました。ハイファイとして、ベースとしてこれ以上の真空管プリは想像できません。例えいかな高額なプリでも。ウェルバランスで失う物もほとんど無く、ここから『凄い低音を出してやろう』と他に換えても必ずそのバランスを失うでしょう。ただ卍解して真空管を換えてゲルで浮かせQAAで細かくチューンしてるので換骨奪胎と言われるとその通りですが。ただベースとして完全なウェルバランスで基礎性能が高いプリは恐ろしく貴重です。なおバランスinはトランスを通りますが圧倒的にアンバランスよりいいです。あとお持ちの方は卍解(天板解放)をしてください。劇的に改善します。
3.謎の巨大211シングル
受注生産のトランスメーカーが何故か頭がおかしくなって造り上げた超絶規模のアンプ。ヤフオクにあったのですが、ネットでも情報は無に等しい珍品です。スピードキングで猛烈な顕微鏡であるvoxativeに耐えうるほどブレと滲みがなく、最高にハイスピードで癖もなくフラット、徹底的に透明で駆動力もありR&Bの打ち込みもスタジオ以上にクリアに沈みパワフルな音(かつvoxativeの駆動条件に合う)、となると良くできた送信管シングル以外無かったのです。
このアンプは想定の限界の150%は良かったです。これもアイソレーションしつつ真空管はかなり珍しい物などに換えてます
4.5.AC→プリは円空オーディオ、プリ→パワーは0.1mm旧ソ連エナメル線を使用してます。導体は使用箇所の電流などで最適解が決まります。この頻出のエナメル線は後述のアースワイヤーとしては圧倒的です。スピードと癖のなさ、ビタリと決まった位相と定位、奥行きの明確さはこの世の何と比べても圧倒的です。逆にいえばここに一般的な(JORMAとかでも)ケーブルを使うと鈍重で付帯音の塊に感じます。アースワイヤーは最も影響力が大きいポイントなので他の部分での正否(付帯音や速度)が見えなくなり全体的に誤魔化しの音にならざるを得ません。別にヴィンテージでなくともやる価値はあります。
DAC→プリ間は導体容量が必要であり、このワイヤーではまともな音になりません。細身でカスのような音に一変します。円空オーディオdistanceは直感で買った唯一のギャンブルですが素晴らしかったです。
でも導体容量を使用部位で最適化してるメーカーはありません。商品として成り立たないからです。オーディオはメーカーだから出来ることとメーカーだから出来ないことがあります。
6.これが一番圧倒的でしたね。バッテリーの真価はノイズではありません。内部抵抗が少なく、スイッチングと比べても遥かに電流供給能力が優れてます。容量が上がると劇的に良くなる所がそれを示します。容量増は内部抵抗が小さくなるのです。
アクセサリー番付唯一の†神†に君臨してます。 これこそメーカーが出来ないことの筆頭ですね。
7.これはバッテリーやアースワイヤーに準じて大きな効果を挙げてくれました。一言で言えば『理想的に設えたホールになります』。QAA(と幸福の壺デュプレックス無しではもうオーディオにならない。録音、製作時に必須です。
8.これは角度が最適でないことをDR.SWING氏のリアクションから悟りました。本当に微細で、前後位置など0.1mmオーダーです。二度とやりたくない作業の筆頭ですね。それだけ難しいからオーディオショップで聴くスーパーツイーターは『ないほうが良い』になるのです。絶対にそこまで詰めてないはず
という感じでこの半年くらいの近況を書きました。是非ともお越しください。特に音楽制作者は大歓迎です。
“認知の歯車2/システムの変更点” への7件のフィードバック
グルマンさん
いつも楽しく参考にさせていただいています。
2のプリアンプについて質問させて頂きます。
まず、アナログではフォノが必須ですが、真空管がいいですか?
次に、真空管アンプではサウンドパーツさんのも気になります。
最後に、デジタルでもプリアンプ入れた方がいいですか?
私はリニアテクノロジーさんのボリューム付きCDPメインアンプ直結がお気にです。
フォノイコライザー…とても難しい質問です。
多分MCカートリッジを使うケースが多いとは思いますが、多くの真空管フォノイコライザーはSNなどの基本的な問題で、好みを超えて及第点に達しない物も少なくありません。とは言え究極的には真空管が上回る…と思います
かつ真空管自体を吟味する必要があります
プリも同じことですが、例えば12A○7として、メーカーなどによってSNが数10dB!も違ったりします。
リニアテクノロジーは大好きなメーカーです
こんな名前が出てくるとは…大ベテランですね
確かにあのCDPのボリューム直結は良く出来ています。スピーカーやアンプ次第ではそれでも良さそうです。(リニアテクノロジーはチャンデバを使うことが多く、それがプリとも言えますが…)
サウンドパーツですがポンおきの歪みの少なさは上杉より上です。そしてフォノイコライザー部分の出来はケチのつけようがありません。SNも素晴らしいです。
ただプリアンプとしてはちょっと音数が上杉に比べると何故か間引かれる印象があります。むしろプリは基本的に間引かれるのが当たり前なのですが。そしてCDPがリニアテクノロジーを前提としても、もう少し他のコンポーネントの情報が欲しいですね
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
今のシステムはD600 a3900 A250x2 800SDでCDのみ再生しております。
こらからサブシステムを組もうかと妄想中です。
例のLT CDP-01 は最近入手しました。出力インピーダンス50Ω、リモコン代わりに附属のインコネ3mというCDPです。今のシステムではプリ無しがいいです。
これから別システムを妄想中で、サウンドパーツさんの300bプッシュプルでバイカウントオリジナルを駆動しようかと思っています。
お世辞なしで良いシステムですね
まずD600は好きです。高密度で実在感が抜群。
C3900も良いですね。私はアキュフェーズのプリアンプが大嫌い(炎上しそう)だったのですが…まあプリアンプは難しいので音楽的に造るためには個人の才覚が必要なんですね。そこがc3900でいきなり劇的に改善しました。こうなると持ち前の超SNやボリュームが輝きます。
パワーアンプは前からアキュは良いと思ってます。
800SDも歴代最高の音楽性を持つB&Wではないでしょうか?
アキュのパワーとのマッチングは最高です。
ヴァイカウント…JBLのですね
D130と075のバージョンですかね
D130は超名機です。
かつ可動部の質量と磁力のバランス的に鳴らしやすいですからアンプに駆動力が要りません
075はなかなか難しいユニットですが…ケンリックが弄ったりすると何故か良いんですよね…
サウンドパーツの300Bプッシュプルなら余裕そうです
ただ送信管シングルとどちらを選ぶか悩ましいところですね…
すみません、訂正です。a3900ではなく、A社のC3900です(^^)
たびたびの、ご丁寧なお返事ありがとうございます。
送信管シングルですか!
ご提案ありがとうございます。
ベタですが、初期のバァイカウントにはマッキンのMC30もいいかなと妄想中です。
組合せを考えるだけでもいいですね。
MC30は良いですね
まず時代的に間違いなく想定された組み合わせの一つではないでしょうか?