MCトランスなどの入力インピーダンスの謎


MCカートリッジにはそれぞれ出力インピーダンスがあります

例えば今全力でハマっているSPU GEだと2Ω位でめちゃめちゃ低いです。この数値にどんな意味があるか?MCカートリッジを使うならMCトランスなりヘッドアンプなり(フォノイコライザーのMCポジションなり)を使うわけですが、この入力インピーダンスをどう設定するか?という問題があります。

と言うのも嘘八百としか思えない論が昔から跋扈しているのです。それは『トランスの入力インピーダンスはカートリッジと同じでなければならない』というやつ。これspuの説明書にも書いてある

結論から言うとヤバイです。ある程度、10倍くらいは高いほうが良いですね。というのも低インピーダンスで受けると電流が増え、結果電磁制動も強くなりカンチレバーの動きが制限されます。電磁ブレーキですな。

昔の黎明期は『SPUほどの低出力カートリッジはMCトランスでとにかく利得を稼がねばならない』的な思想がありました。そうすると入力と出力の巻線比を大きくしないと行けません。すると昇圧比に応じて入力インピーダンスは下がります。MCトランスの出力インピーダンスはそれを繋げる入力機器の入力インピーダンスで規定されます。MMポジションだと47kΩですな。なのでMCトランスの入力インピーダンス○:47k=1:昇圧比 になりますので昇圧比を上げると○が下がりますな。

FIDELIXの評判が高いフォノイコライザーは入力が1GΩ!です。すると空芯コイルのような音になるらしい。電磁誘導が少ないということはそう言うことですね。これは買って試してみます。

まあ出来れば100Ω以上、昇圧比26dBくらいですかね?に納めたほうが安全でしょう。

きちんとした重量級アームとまともな設定や品質のフォノイコライザーさえあればSPU GEでも誰が聴いてもハイファイでレンジの狭さなど微塵も感じません。幾つかMCカートリッジをためつすがめつしますがSPUにワンパンです。

というかcambridge audioのフォノイコライザーが底が見えません。3万円なのに。

ヘッドアンプ部分は表面実装のディスクリートで最短距離の配線ですがそれらも相まって非常に高特性です。アキュフェーズc47よりも歪み率は圧倒的に低いです。オーディオデザインと同等以上。MCカートリッジは恐ろしく電圧が低いのでめちゃめちゃ増幅しないと行けないのですが、それが故に特性が非常に影響します。

音は相当静寂で歪みが少なく癖がまるでありません。これを超える訴求力がある物が値段帯関係なくあまりないんですよね…アナログは元々響きがあるので真空管で何かをする必要性も感じないし特性が下がりそうだし。値段と音がまるで一致しないのがフォノイコライザーですがこれはちょっと凄いですね。うーむ。

無論特性だけで音は全く語れません。だがMCヘッドアンプとかは特性が非常に大きいんです。かつ無味乾燥とは程遠い適度な暖かさと明らかなスムースなサウンドです

グレードアップしてみたくはありますが、記憶の中の過去の結構高額な物より音が良い…何かオススメありませんか?


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