いや、久しぶりに読みました。ブックシェルフスピーカーのブラインドテスト!
どれも非常にワカる評価で普段の先入観とバイアスにまみれた論評より余程良かったです。評論家の株が上がりました。特に和田氏。非常に洞察力と推察力が高い。多くの要素を当てて来ました。我輩はオーディオにロマンなど不純物でしかないと考えるので全部ブラインドにすべきだと思います。
基本的に順番で聴くものは心理学的に初めが最も悪く、最後が良いと感じるものなのでTAD ME1は割りを喰いました。逆に言えば最後に試聴されたPIEGAも評価を少し割り引く必要があるかもしれない。PIEGAは本来好きなスピーカーメーカーですが、ちょっと前にダイナミックオーディオで二機種聴きました。5階はセッティングが酷く評価するレベルにありませんでしたが、6階の最上級Master line sourceは正直微妙。付帯音が気になりました。あまりリボンの面積を大きくするのも問題なのでしょうかね。この超絶賛されたcoax411が聴いてみたくて仕方ない。
面白かったのはソナスのエレクタアマトール3
確かに最近のソナスはハイディフィニションです。山之内氏はBEST3に選ばれるほどの高評価でしたが小野寺氏は『性能は大変高いが浸透力やこっちにくる感じがない』とのこと。まあ『エッジの立った音じゃないと評価しない』という古典的なホーン党なので本質的に今のソナスの音は好きではないのでしょう。多分これ書いたのを七転八倒して苦悶してらっしゃいそう。でもブラインドの良さは『その人の音の捉え方を完璧につまびらかにすること』です。もっとやって。
本誌で一番笑った製品はこれ
rivieraというイタリアの新興メーカーである。このプリは850万のプライスなのだが中身を見て噴飯である。低物量で部品も安く、何より心臓部のボリュームがゴミ。基板を見ても実にセパレーションが悪そうで確実に基礎性能がUESUGI UBROS280を下回るだろう。UESUGIは左右独立基板かつそれも厳重なシールドで分けられている。
30万が良いところだな。ハイエンドオーディオも末期ですな。