サンセイエンタープライズの300B来る


グリッド線は金メッキ、プレートは炭素処理でグレーの艶消し。恐らくアルミニウム。

1972年の老骨である、だがまあ元祖WEのオールドよりは若い。恐らく90年代以降の怪しい復刻よりオールドWEを意識して造られている。

さて、音を聴いてみました。

おお、非常に音が広いというか飛びが良い。空気感、解放感が大きいビッグなサウンド。実にアメリカン。

対戦相手は無双のこれまたレア極まるJIMTEC 300B(実質岡谷か?)多くの300Bを倒してきた最高峰の管。岡谷なら特性もWestern electricをはるかに超えてくるオーバーテクノロジーだ。

さて、JIMTECのほうがなんと言うかすっきりしててクリア、透明感がある。この点では記憶の本家を超えうる。実に基礎性能は高い。非常にモニター的である。

そして音は奥まる傾向だ。非常に躾られており完璧な立ち振舞いをする。往年の『完璧な日本製品』という感じ。全くそつはない。

対してサンセイエンタープライズは陽気だ。基礎性能では劣るが楽しく聴かせてくれる。レンジも広い。明らかに暖かい音で中域に力と実在感がありボーカルが身体が見えるようだ。部屋中で歌ってるよう。低音もしっかり出ている。SNなどではもっと上はあるがかなり良い方だとは思う。我輩はJIMTECが好みだがこれも素晴らしい球である。

追憶のwesternとの差だが、あちらのほうがちょっとクリアでかつもう少し中域よりの音だったと思う。これとJIMTECのちょうど間くらいか。国産300B凄い。

※追記

その後音はさらに飛びが強くなり、最近あまり聴かないオーディオターム『浸透力』という言葉が非常に似つかわしい。ホーン型スピーカーに換えたようだ。ドラムとか凄まじい立ち上がりと弾けぶりに笑う。大変ゴージャスな音だ。真空管は此処まで凄まじい変化を与えるのか?真空管の恐ろしさを感じた。定期的に沸き上がるホーン欲しい病が差し替えだけで気軽に出来て良かったです。


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