E180CCという球


使ってる人は世界でもかなり少ない。実際海外でもレビューは無に等しい。μ=46程度の物で、まだ使われるなかでは12at7(μ=60)に近い。そして回路次第では多くの場合12at7と置き換え可能だ。そして基本的には音は凄く良い。ロングプレートの高信頼管だが、管自体もかなり長い。12at7ではまず太刀打ち出来ない。歪みが少なくレンジが広く、静かだ。

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現在上杉のプリUBROS 280の出力の12at7部に置き換えてphilips E180CCを使用しているが、本場からmullardのE180CCが来たので聴き比べた。

mullardは説明不要の大人気ブランドである。このE180CCはオリジナルしかないのだが他は社外OEMもあり注意が必要だ。

さて、そんな大人気ブランドだが我輩は過去にあまり良いイメージがない。何というか如何にも『ヴィンテージサウンド』『真空管っぽさ』『味わい』を訴求する音に感じる。まあ選別とかすればまた違うのかも知れないが。求めたいのは『圧倒的な基礎性能』であってノスタルジーではない。

さて、そんな中で聴いてみました…うーんmullardの音だ。良くいえばある種の実在感があり、渋みと重さがある。低重心だ。悪くいえば…一言で終わってしまうが…付帯音がある。歪みもあり、基礎性能が低い。

つまりはmullardの音である。近代管のシャラシャラした付帯音よりは遥かに良いが…ノスタルジー路線だ。ハイファイでウルトラハイエンドな先端の音や写実的な再生には向かない。

絶対に敵を量産した気がするがまあ、よし。我輩は真空管=ノスタルジーや味わい、という図式を変えたいのだ。トランジスターに遥かに勝る空間表現と透明度、音数をアピールしたい。サウンドパーツもその考えの急先鋒だ。まあトランス見ればわかりますよね。特性は国産現行品ならばテクトロン>>橋本≒TAMURA>>>>>>>TANGOなのだがコストでTANGOを選ぶメーカーが増えている。これではノスタルジーの謗りを免れないと思う。また敵を量産した。


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