サラウンドの話をしたので改めてサブウーファーの話も
今回はサブウーファーの選択のお話です。
とは言えいわゆるステレオタイプな映画用のサブウーファーの話はしません。あくまでも音楽向け。『収束が遅いほうが映画向き』なんてことはありません。そもそも超低音を(部屋の残響のf特の理由など色々な理由があり)削るのがXcurve…映画館のルールである。さらにいえば民生…というか多くのAV店舗やAVマニアが家で構築する音はどうも映画であっても低音が過多であるように思う。
音がおかしくなりがちな理由は『映画館に比べて家の低音が足りない気がする』→『低音の音量をめちゃくちゃ盛る』→『それっぽくなってきたぞぉ』という所であるようですが、それが間違いです。そもそもXCURVEを勘案するとサブウーファーでやたらと低音を盛り上げるという解決策が間違ってるわけで。
映画館との違いは結局は低音のf特ではなくXcurveなどから来る高音とのバランスとそもそもの振動板面積の量ですな。空気を揺らす量は多くないとダメなのは確かですが、f特での低音の量やいわんやサブウーファーの収束の遅さに頼ってそれをやると映画館と似て非なるもの、大変気持ち悪い音になります。『低音ジャンキー』的な。収束は早く、透明で良質かつ空気を圧するほうが遥かに良い音です。
なお我輩はPMC BB5をメインスピーカーにしたPMC フルセットでやっておりましたが(全て3wayで統一、さもないと位相が狂うので)BB5の低音が凄まじい為(18Hzとか)当時はサブウーファーは使いませんでした。
なおBB5サブウーファーという化け物も居る。高さは合計2mを越えてくる。奥行きも80cmあり、これを置ける人は限られるだろう。エゲレスという国は、スピーカーに関してはブレーキがなく狂気がある。アンプとかはこじんまりとしてるのにね。
閑話休題
サブウーファーに求められる性能とはなにか?
さて、そんなわけでサブウーファーの選択の話なのですが…性能以前にまずは『位相無段階調整は必須』と思ってます。 ディップが出来ない位置かつ置ける場所は限られており、しかもタイムアラインメントを考えるともはや選択肢はいくつもない。
そしてその場所の位相がちょうど0or180°のズレである可能性は…ほぼ現実的にはないのです。性能を論じるより遥かに優先順位が高いことです
さて、この時点でかなり選択肢は狭まりました。現役で販売されている物では5メーカー位しか浮かびません。(持ってましたがPMCのサブウーファーは無段階で素晴らしい。)
そのあとで、ですが二つの相反する(事が多い)性能項目があります
『速度と歪み』です。これはまあメインスピーカーにも似たようなアンビバレントはありがちですが。
速度、は詰まるところ収束の速さですね。サブウーファーにおいて速度を求めるなら2ユニット対向型でしょう。振動をキャンセルする以上収束は早い。
しかし失うものがあるとするならば『背圧の高さ』です。小さいエンクロージャに二つのユニットを同相接続なので背圧が高く、背圧の高さは色々問題がありますが1つはまさに歪みでしょう。
超低音が歪むと何が悪いのさ?
簡単にいえば高い周波数が出てしまうのです。高調波歪みならば倍々ゲームで周波数が上がります。50Hzでローパスしたとしても、それでは防げません。基音が30Hzならば30→60→120となり、定位に影響力がある周波数に上がるのです。恐ろしいですね?
とはいえ設計次第で緩和できますし、それを補ってあまりあるほど圧倒的に早いので私はサブウーファーは対向型が理想だとは思いますが(実際海外でブイブイいわせてるメーカーはみんな対向型を採用している)
では逆に『歪みを下げやすいサブウーファーの形式』とはなにか?(あくまでも下げやすい形式であって、歪みはユニットの出来や設計次第でゴロゴロ変わる。)
アイソバリックです
元はlinnか特許を取ったものなので、サブウーファーによらずこれを採用してるメーカーそのものがそもそも少ない
語ると意外と難しいので簡単に言えば『内圧に対してマグネットによる力やユニットの剛性が倍(のような感じ)になり、さらに引っ込む時と押し出す時にスピーカーユニットが避けられない動作の非対称性性から生まれる歪みが減る』。
もっと分かりやすく言うと『歪みがすごく減る』、さらに言うと『箱が大きくなったような』感じとも言える。
音質的にはまさに背圧を感じないストレスフリーな音になる。だが速度的にはむしろ通常のスピーカーより収束が遅くすら感じる。超低音ならともかく、より高い帯域でやられると『ボョーォォン』みたいなサウンドになりがち。
というわけで『歪み』という概念もありますよ、ということです。
“サブウーファー選択と歪み” への3件のフィードバック
サブウーハーは、振動板が大きく重い為動かすのが大変ですね。
今は、バランス伝送 バランス駆動が可能になりましたので多少マシになったかなと。
またさらなる立ち上がり立ち下がりの正確な駆動を追求するしか無いでしょね。
自分の場合は、出川式電源のCPMとネオジム磁石+トルマリン等は有効かなと思いますね。
仰る通りで最も重い振動板かつ(普通は)大きなバックプレッシャーを背負い、しかも動作が遅いと鼻について凄く厭に感じる業の深い存在です
CPMは持ってますが(というか長い間出川電源フリークで色々やりました)、サブウーファーの何処に使いますか?普通はイメージ的にはダイオードの後、整流後に入れるという感じでしたが…
https://bakoon-scl.shop-pro.jp/?pid=167905015
→これは、今まで聞いて来たアンプで立ち上がり立ち下がりがハイスピードで腰を抜かしたよ。
元はAMP-kumamotoの発展モデルなので同じ系統だと思う。
すみません脱線しましたね。🥴
交流ですとメイン電源と副電源の作成が必要になりますね。
まぁ、この場合は出川さん聞いたほうが早いかなと。
(自分も失敗してますので)
CPMの容量が大きい方が効果がデカイですね。
因みにアリオンアンプは270A突っ込みましたよ。
直流ですと、+と−にブリッジに接続するだけで完成です。
効果は直流の方が2倍効きますね。
あまりちゃんとした回答ならなくてどうもすみません。