昔ながらのエキセントリックなJAZZ専のシステムを色々聴くと『ドラムの再現に苦心惨憺してこうなってる』ということがわかります。
JAZZ喫茶の頂点『ベイシー』ですが生のドラムと聴き比べして調整しております
ドラムは目の前で聴いたらスンゲェ音…というのは演奏者は当然として特に録音なさるエンジニアは骨の髄まで身に染みているはず。そしてまだ加工前の音を聴いて『生とは全然違う』と思うはず。理由はこの前の『トランジェントの世界』にあります。
そして端的でわかりやすいので補足で…
先日いらっしゃったスーパーオーディオファイル兼ドラムや和太鼓をおやりになるGAVAN氏より現在の当システムのご感想をすこし。そちらの方が円滑になるかと思いまして。
>ピストニックモーションと波動モーション
これは物凄く違いを感じます。
ピストニックモーションでシンバルを再現しようとすると何故か耳に刺さる印象
シンバルなどの再現が相当改善するとともに、速いのに柔らかい。
CLT-5
以前いくばくか前のモデルを借りて試したことがあるのですが、全く使いこなすことが出来ませんでした。
当時のSPではスピード感が揃わなかった…
今回伺って視聴して、カップ、ボウ、エッジの叩き分けのリアルな再現。ひいては、スティックが面に当たって跳ね返るところまでも描き切っており、しかも全く耳に刺さらない。
実は白眉の出来と理解。
今であれば拙宅でも合わせることが出来るのではないかと結論に至り、再度借りて試そうと思った次第。
もはやオーディオの本道から外れて行っている?気がするところではありますが(苦笑)
得難い経験をありがとうございました。
魔界は遂にこの境地まで…
ではなく何が言いたいのかと言うと『ピストニックモーションでドラムを完全に近いほど再現する為には金属の共振を付加するなどの無理をしないといけない』わけです。もちろんこれはドラム以外にも載ります。
ですのでJAZZの中でもコンテンポラリーJAZZとかは厳しく、いわんや他のジャンルとは不倶戴天…なのです。
とはいえオケ特化よりは遥かにJAZZ…というかドラムはなんとでもなります。普遍的でニュートラルな音を出せ、ドラムも相当な再現度…は出来ます。
方法は2つ
1.スーパーツイーター。どのスピーカーにも使えます。欠点は『セッティングがめちゃめちゃキツイ』。耳力が猛烈に鍛えられます。みんなも買おうCLT5!能率が70dB位しかないので元のスピーカーの良さも殺さない。
仮にハイルドライバー(adamとかも含め)スピーカーであったとしてもそれより圧倒的に強靭な高調波を出せるのでどんなスピーカー…マンガーやコンデンサー型に対しても非常に有効です。波動モーションは速いのは確かですがやはり充分な強度がないと『カツーン』『ジュワーン』とシンバルの重量は出ません。(強度がないとシュワーン…となる)
2.元からピストニックモーションじゃない奴を使う。こっちは初めから既に出来ているので鬼セッティングなどは不要。だが方式色々、欠点色々。色々あるから主流ではないわけで。
ではメジャーな奴から
ADAM。この高い奴(S5H)は良くできていると思うが基本的にADAMはアクティブにしろパッシブにしろ難しい。トランジェントが良いということは入力などの歪みも良く描出するし、繋がりの質感の違和感が大きいケースが多い。セッティングの影響も大きい。余程腕が立つか違和感が気にならないタイプの人じゃないと特に2wayは厳しい。なお昔所有していたので実は詳しいぞADAM。
実はこう言う駆動形式の違うユニットは切って使うよりスーパーツイーターとして低音量で載せた方が害は少ない。MEWONとかね。
次、Lanche Audio
プラズマツイーターですね。最速の一つ。これこそさっきの持論『形式が違うのを継ぐのは難しい』の具現化です。
七転八倒して迷走するメーカー。プラズマツイーターやるならスーパーツイーターで良いと思うの。でもプラズマツイーターは安定しないからオススメ出来ない。
audionec、ダイポール型の新機軸の400Hz~20KHzまで再生する波動モーション系スピーカー。ダイポールはセッティングは難しいが解放感に溢れ自然の摂理に近い方式。
つまり『ただでさえ難しい方式を難しい方式でやる極めて難しいスピーカー』と思われます。
輸入代理店NASPECの力量の問題でキンキンの酷いサウンドとして評価は大いに低くなり誰も見向きもしなくなったが上手く使えば解放感と速度に優れたスピーカー。
『スピーカーセッティングもオーディオの摂理も経験も極まった!』という勇者は是非とも挑んで頂きたい。恐らく天井はYGなど遥か遥かに高みにあるはず。
これ上手く出来たら『†The High-end†』の称号を上げて末代まで語り継ぎます。
その可能性の片鱗がわずかに見える動画
…というように波動モーションスピーカーは熟練者向けなのです。
段々JAZZ関係無くなってきたなコレ。
まあJAZZをそんなに聴くとしても金属のディフューザーなんて使うのはもう時代遅れよ、と言いたいのです
“JAZZ専クラ専という死語2~ドラム再生編~” への2件のフィードバック
ごく普通のオーディオファイルのGAVANです。
ピストニックモーションと波動モーション
比較すると一聴して理解いただけるのですが、なかなか言葉では上手く伝えられません。
本日実施したオフ会でも、若いオーディオファイルは一瞬で理解いただけたものと思います。
CLT-5、ヴァイオリンツイーターを追加しているところで、さらに追加して成立するのだろうか?
という心配が若干ありますw
沢山いらっしゃってて驚きました!
素晴らしいことです
ご利益…としては論理的には遥かに硬質な振動板なので更に金属レベルの強靭な高調波が出る筈ではありますが…関係性としてはまさにバイオリンがアンビエントツイーター、CLT5が立ち上がりを支配する役割…となると思われますが…何しろバイオリンツイーターが未知の概念ですからね…
しかしSUPRAVOXのフルレンジはシングルコーンなのでウルトラハイのエナジーがそもそもvoxativより少ないはずですからバイオリンツイーターは間違いなく無駄にならなさそうです
CLT5はエナジーは無に等しいですから