Asuka RCSという電源フィルターを知っているだろうか?恐らくは最強の特性をもつフィルターだが、電流もまた狂気の沙汰である。関東で15.4A、関西で19Aが流れる。それに機器を合わせれば優に20Aは超える。
そしてその入力にNBS blacklabel2を使っていた。往年の名ケーブルである。大電力に使うとやけに優秀。だがそれは真ん中の太い部分による振動コントロールの賜物であり、線材は細く中身は実にチャチなのだ。大電流には耐えられない構造である。
そして、ついに燃えた
本能寺である。
24時間通電で都合4ヶ月で燃えた。人間50年処ではない短さである。草葉に置く白露、水に宿る月よりなほあやし。口惜しかりき次第ぞ。
何しろ2スケしかない上に常用耐熱60~80度しかないPVC被服である。途中の極太部分で熱の逃げ場もない。
では取り敢えず分解して見よう。
かなりとんでもないことになっていた。切れども切れども、全面的に絶縁体がボロボロに朽ちている。無事そうに見える部分も硬化し、ひび割れている。4ヶ月でこうまでなるとは。
さすがに此を復活させることは不可能である。後日、完全分解して御覧に入れよう。BL2分解は世界初である。ハイエンドケーブル分解系最強のサイトは確実にこのmonster audioである。
さて、問題はこれの代わりになるケーブルだ。この特殊用途では敵がいない。20A以上の世界は景色が違う。振動も強力だ。
導体容量だけでは無く、況んや値段でもなく、しかしf0だけでなんとかなるなら苦労はしない。現時点の知見では神の配剤としか思えない何かが必要だ。stage3 leviathanでも実は此処には重い低音とその上の帯域がどうもアンマッチ…と某処のRCSで感じた。意外に持ち主の自作単線ケーブル(7N DUCC)のほうがあらゆる点で優っていた。まあ振動が強い所で振動に弱いリボン導体かつ空気絶縁はミスマッチとは思うが。BL2とは真逆の思想である。
今あらゆる線材を世界から…古今東西仕入れている。無論完成品も多く参戦する。今一番魔界で熱いのは綿二重巻き単線の多芯構造である。最強の大電流ケーブルはどれだ!?
(蛇足だがAsukaの中の人は同社製品にはzonotoneが一番良いと言っているが中の人のオーディオ経験値は無に等しいので1ミリも参考にならないのである。買うけど。)