USBケーブル行ってみましょうか!
論理的にはクロック以上に難しいです
USBケーブルって作るの難しいんですよね、というのも規格的に酷い。
・まずツイスト線なことが既に難しい。バランス伝送するためだが、ツイストのピッチがずれるとノイズで死亡。さらにちょっとした事で特性インピーダンスもずれてヤバ波形でオーディオ的に死亡。なんならUSBコネクタでもインピーダンスがずれて死亡する。
なに書いてあるかわからないと思われますな。
特性インピーダンスとは物凄く簡単に言うと『規定からずれると波形がえらい事になる』ものよ、と思ってください。
USB2.0は90Ωです(SPDIFは75ΩAESは110Ω)
特性インピーダンスはケーブル部分では近似的には絶縁体の誘電率とこれだけで規定される。
裏を返すと二つの線が離れたり、あるいは絶縁体が偏心したりすればずれる。そしてずれるとこうなる
そしてこれは周波数が上がれば上がるほど厳しくなる
と、既に反射で変成しているわけだが…これを周波数を上げると
このようにとんでもないことになる
http://www.miyazaki-gijutsu.com/series3/denso041.html
だからそもそも『LANやUSBは遅いほうがいい』と言ってる。好き好んで高速にして喜んでるメーカーとそれが音がいいと思い込んでるオーディオファイルは悔い改めて。
そして厄介な事にコネクターの設計的にインピーダンスはずれる。(最近ケーブルなしのUSBプラグ直結とかやってる人見るけどちょっと反射的にはかなり不安なんですけど。)
だから『特異な構造で飛び抜けて音が良いケーブル』は難しいし、いわんや『手作り感満載』だったりするとインピーダンスが保たれてるかどうかドキドキしちゃうわ。
しかしオーディオ的な要素も大きいのだ。揺れるだけで確実に信号も揺れる。振動第一。
その上でなお確実なのは『導体は細いほうが有利』ということ。表皮効果により細いほうが圧倒的に有利ですし、太くて得はなにもない…のにどのメーカーも何故か太くしちゃうものだから(NORDOSTとか正気の沙汰ではない、なぜ19AWG?)
それではお待たせしました、次回はケーブルの個別のオススメです
音、構造の理念、そして最後に可能性。これらを総合的に加味します。
なおやはり高いから良いということはない
どのメーカーも七転八倒の迷走をしているようだ
この分野は大量の屍を築き上げる必要があった
USBケーブルの屍の道を作って此処まで来たと思いますが、生存者はあまりに少ない