キャッチーなタイトル。
取り分け得意な分野だが(当然だが)冗長になるのを防ぐために相当バサバサ行く事にする。
と言いながらいきなりだが少しだけ冗長になる。
『アナログ及びSPDIFでは抵抗値や極端な帯域の測定で善し悪しを測ることほど馬鹿な事はない』。
例えばSPDIFやインコネに良くある『超高周波ケーブル』(20GHz以上に渡り減衰が少ない)を買ってみるが良い。大抵音が酷くて死ぬから。キンキンですよ。
オーディオは『振動』こそ神髄でありケーブルも同じこと。同じメーカーで統一せよ、という説もあったが実際は滅びたと言っても良い。『振動の癖』が重複して癖が出ることをオーディオファイル達は優れた聴覚で理解している。統一して問題ないメーカーが有ったら教えてほしい。
とはいえ『広帯域の考え方』はとても素晴らしいもので、『広帯域だから音が良いわけではたいが音の良さを追求してゆくと広帯域になる』という感じであろうか。
前置き終了。
まずは『理屈の世界』から
この中で『論理的に』(つまり聴感はさておき)取りあえず周波数的に優れているのは単線/単線の多芯である。
むしろ撚り線とリッツが良いことがない。撚り線はボコボコで電気の表面の通りが悪く周波数特性が悪い。表皮効果などを考えると滑らかでストレートな単線が有利であり実際に高周波ケーブルで撚り線などないのである。
これを見ると表皮効果は非常に大切なことがわかる。この表皮深さとは『此処までの深さしかその周波数は流れない』ということである。
最近アースケーブル用途でヴィンテージ線で0.1から0.2mmに強烈な可能性(ハイエンドケーブルなど鎧袖一触である)を感じているがなるほど表皮効果的にも理屈には沿っているわけだ。
『リッツ線は表皮効果的に優れていて広帯域なんじゃないのお?』というが、それはめちゃくちゃ太い世界の話からば単線より有意だろう。しかし実際は相互インダクタンスと近接効果により全然周波数は伸びない。だから高周波ケーブルにはやはり使われていない。
リッツ線の使用目的は『トランスやコイル』である。
電流自体が均一化するので熱が発生しづらく安全で有利なのだ。
近接効果と相互インダクタンスを防ぐためには絶縁された単線1本1本を離さねばならない。
それが多芯導体であり、ハイエンドケーブルには見られる。太い導体断面積で高い周波数も通していくにはこれしかない
此処までは理屈のお話
では魔人の聴感から分析をば
まず理想的なはずの多芯は現実は難しいのだ。例えば『素晴らしい単線(0.1mm)を2本にして充分に離して試聴するとどうなるか』、果たして音が悪化する。濁りと荒さが出る。音場の微小信号も見えづらくなり空間の把握が困難になる
だがこれが特に電源ケーブルだと使い物にならない。燃え付きそうだ。
では、と単線を太くすると途端に微妙になる。振動の影響が出てくるのだ。振動でピークが発生し耳障りになる。『単線はハイスピードで~』と単線至上主義のショップもあるが『振動のピークで作られた歪みがハイスピードに感じさせている』という側面もあると思う。
ピークが赦せない、となると多少滲もうが多芯線やリッツ線や撚り線の方が良い。(なおこれらでも振動により余裕でピークが発生するが単線のような尖ったピークにはならない。リッツはピークはないが)
では用途別に行きます
次回はスピーカーケーブル編