DJ swing氏がいらっしゃった。3回目である。
『QAAの話か』と思うじゃないですか?
しないんだなあ。新アイテムの試聴が全然終えてないので書くことがない。
この記事はvintage wireの話、である。最近ハマってるアレですな。
先日『やせたかなしいアルパカ』をノックアウトしたので次はやはり素晴らしい耳をしている氏である。この貴重極まる究極vintage wireの威力を、何も我輩に得はないが世に知らしめる事が最近のマイブームであるのだ。
比較試聴として使用箇所はアースケーブルとしておぞましき魔界オーディオPCのマザーボードネジ穴→telos GNR mini
比較対照はゲンさんケーブルのアースケーブルである。
ゲンさんケーブルとは?田亀源五郎の漫画に出てきそうな厭な予感がするネーミングだが(調べなくて良いぞ?)大変優れたケーブルだ。各種の太さのケーブルを混ぜて癖を無くしたもので、コストパフォーマンスという言葉を使うまでもなく優れている。癖もなく優れているのだが、アースケーブルと言うものはその線の音の癖を数千倍にも拡大してしまう。
vintage wireからゲンさんに代えると…
『癖がありますね!?』
ゲンさんアースケーブルを奇しくも愛用しているDJ swing氏が言った
当初、究極vintage wire(38awg)の音に『スタジオ的なバシッと感が足りない』と感ぜられていた。では…とゲンさんケーブルに代える。バシッと感は出る。出るのだが…ピークにより出ているだけなのだ。癖である。
この極細ケーブル(同じ太さでもこれが異常な出来)は単線としてのモジュレーションの無さのみならず異様な軽さと絶妙なダンピングにより『輪郭のないピント』と『恐るべき流れの可視化』が可能になっている。その癖の無さは『どれだけアースケーブルに使っても癖が露呈しない』という有り得ない結果として現れている。
なにより『輪郭すらも霧散する超絶情報量とピークの無さ』がエンジニアの想定と配慮を超えたとも言える。通じるかわからないが『Quad ESLのようなコンデンサスピーカーの速度』である。
クラシック一発録りやマスタリングならともかく多くのMIXの仕事に向いているかはわからないが悪魔のwireである。
現在ウクライナから輸入中である。届いたら耳のある素敵な皆様にお分けしたい。利潤は出さぬ。しかし『オーディオの無限の地平』を共有出来たらこんな面白きことはない。
ウクライナから撃墜されず届く事を祈る。