さて、定在波とは『波の入力と反射で起きるピークとディップ』であり、もう少し分かりやすく書くと『スピーカーから出た音と壁から反射してきた音』や『室内で反射、回折した音同士』が特定の周波数で打ち消し/増強しあい、ごっそりなくなったり強め合いつつ延々と残ったりする現象です。
要は『スピーカーセッティング由来の問題』と『部屋固有の問題』に分けられます。
前者はスピーカーセッティング次第でゴロゴロ変えられます。そして要点は『各々の壁との定在波の周波数が重ならないか』ですな。バラけさせれば影響は最小限で済みます。
なお今回は定在波に関してはスピーカーセッティングでの定在波のお話なので部屋固有のモードについては触れません。
ちなみに部屋を何角形にしようが定在波からは逃げられません。複雑になるのでシミュレーションがまだ簡単な様にStudioでもむしろ四角い部屋をお勧めしたい。逆にリビング等の方が複雑な構造なのでシミュレーションは困難であり実測と耳で追い込むことになります。
ガチガチに説明すると100ページ書けてしまうので今回は死ぬほどはしょり追って細かく書きます
置き方は大別すると二種類
『左右対称に置くことに拘る』か『捨てちゃうか』です。低音のフラットさに拘るなら『捨てちゃってください』
http://hoteiswebsite.c.ooco.jp/room/chpt02/chpt02.htm
赤いところは低音の節になりよろしくない。なのでそこを避けてスピーカー&リスニングポジションを設定しようというお話。あと低音は『山より谷の方が致命的』
これは死ぬほど大切なので覚えておいてください。そのうち書きます。
以下余談
石井式リスニングルームで高名な石井先生を御存じない方のために。石井先生は音響の頂点であり開祖です。スタジオを反射音が届かないように複雑な形状にしてイキッてるアホどもが外人に居ます。さらには『最新のシミュレーションでぇ』とか言っちゃって。それ、50年前に全部石井先生が論文書いてるからね。なんならそれをパクって参考にして昔ジョージ・ルーカスがStudio作ったからね。その上で石井先生は『複雑な形状は論理では良かったけど音が悪かった』と言って捨ててるからね…。そしてそれはコンサートホールの設計の世界では『初期反射って大事みたいね』と言われている。まあ半端な論理ほど使えぬ物はないのである。
さらにはオーディオデザインも左右対称捨てろという。まあ低音を取るならそうなる。あと左右対称リビングで嘆くのは早いともいう。
左右対称で行くならこれが決定版。上述の定在波の影響をばらして…っていう事ですな。とはいえ低音のフラットさでは何をどうやっても左右対称は宜しくない。のでAVAA等の飛び道具が不可欠。ちなみに利点はステレオフォニックとしては有利。左右非対称でも極まれば出来ますが苦労はします。あとはいわゆるスピノラマとやらを意識した設計のスピーカーは左右非対称でもステレオフォニックは乱れにくいです。まあ最もセッティング極まればそんなのどうにでもなるんですがね。
どちらを選ぶかは部屋の大きさ次第、かな?