スピーカーセッティング 大切さのお話


スピーカーオーディオに於いてセッティングほど大切なものはない。何度も言いますが『セッティングが微妙な100万ドルのシステムは完全なるセッティングの100万円のシステムに完敗します』。

しかし完全なるセッティングのシステムを聴いたことが無ければわからない。さらには『そんなわけがあるか、高い物を繋げば良い音になるんだ!』という者もいる。『高いスピーカーはどんな部屋に置いても良い、部屋を選ばない。どんな狭い部屋でも鳴る!』とかいう噴飯な主張もある。まあ音は御察し(『耳から血が…』と思い出して震えていた人も居たぞ)


例えば遥か前にTIASで素晴らしい音の部屋があった。『今回最高ではないか?さっき聴いたwilson system7は聴けたものではないが比較にならぬ。一体何が鳴っているのか?』…なんと!ALR JORDANの10万円もしないブックシェルフ…!小さくて広大な部屋では見当たらなかった。あと何処から音がしてるかわからないから見つからない。セッティングの業である。

多分entry sclassic1

なおその後ネットで『system7よりALR Jordanの方が全然良かった!』という書き込みに『頭がおかしいんじゃないの?』などとボコボコにされていたのを見て『わかる奴だなあ』と思いつつ『値段とブランドで音を聴く連中が大半なのだな』とも思った。


もっと最近では(最近とは言ってない)いつぞやのダイナミックオーディオのD300というイベント。知らない方のために補足するとこれは『各フロアの担当者同士が予算300万円以内で殴り合う』というもの。その期間はそのレギュレーションのシステムをフロアに展示する。投票あり。

上から聴いて行った。7→6→5…そして2Fに着いた。ぶっ飛んだ。D300の他と比べ圧倒的な音である。というかD300関係なく凄い。全フロアNo.1に近い。桁違いの金額のシステムの中で、である。

まず自然極まりない。音場が桁違いに優れている。何より音楽が唯一脳死で飛び込んでくる。そしてシステムを見て更に魂消た。

『総額100万円位なのである』!!!

普通は300万ギリギリで構築する。わざわざクルーザー級に50kgで出る奴などおるまい。システムは…確か805diamondだったか?と鈴木氏が居た時のsoulnote。しかもB&Wそんなに好きではなかったんです。不明を恥じた。

『達人の100万円で1億円は斃す事が出来る』と再確認。無論達人が予算度外視ならそら強いですけど。


逆に『大変な総額でヤバい音』は数知れない。

一番落差が有ったのはそうだな…ある地方の御宅で、マイ電柱に大変大きく天井も7メートル程あるリスニングルーム。ブレーカーも凄まじい代物。そして

  • Linn klimax DS (のどれか)
  • OCTAVE jubilee
  • Viola BRAVO ×2(バイアンプ)
  • B&W 800diamond

この条件。凄まじい音がしそうでしょう?

だがセッティングが酷く…とてもかわいそうな音だった。全グルマンが泣いた。

アレをYG XVだろうがMagicoのなんだろうが、どう代えてもダメでしょうな。嗜好の問題ではないですよ?そもオーナーが音に泣いてるんだから。


ですので『機器に金を費やす前にセッティング頑張る方が絶対良い』ですな

なお評論家先生方がセッティングをキチンと書かないのは何ででしょうね?…何ででしょうね?書いて?


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