最も無駄をやって来た者にしかわからない事がある
本当はみなさんに無駄を散々してもらいたぁい!
…だがオーディオを取り巻く時代がそれを許さない雰囲気がするので無駄がない話をしないとね
個人的には莫大な私費をドブに捨て無駄をやり尽くした経験と知識の人間こそ評論家となって欲しいと思いますがね
最近の評論家あまりに小さくないですか?
さて、果たして値段と音質が比例しやすい物は何処なのだろう?逆に比例が全くしないのは?
アクセサリーは置いておきコンポーネントからまずは考えましょう
まず最も物量と比例しないのはプリアンプであろう。物量はほとんど功を奏さす音作りのセンスが全てである。過去の名機も物量は寧ろかかっていないことが多い。電源に凄まじい大物量を投じてもあまり意味がないのだ。物量を投じられた高価格なプリアンプほど良しと思うのは大抵そのレベルのオーディオファイルである(ボソッ)
そもトランス式アッテネーターを超えることが難しいのですよね
しかし今にしてもよもや馬鹿にしてたUESUGIのプリ(U・BROS280L)が歴代コントロールユニットのトップに立つとは本当にプリアンプはわからない。本当にわからないのだ…
UESUGIの後を継いだ新設計者の藤原氏は実はとてつもない人なのでは無いのだろうか?枯れた筈の真空管の世界に斬新な回路を次々投入してくるし。
mark levinson No.32Lなど錚々たるメンツを一蹴してきたアッテネーター群がまさか破れるとは。基礎性能はトランス型アッテネーターにほぼ差はなく、音楽性のみ付加される。管球プリアンプにありがちな歪みも(ゲル化してしまえばだが)全く感じない。私が感じないのだからヒトが感じることはない筈。
パワーアンプはどうだろう
プリアンプに比べればパワーアンプはまだコストに相関するのではないだろうか…スピーカー次第で話が大きく変わるので難しいのだが
まず皆様が”お持ちでなく興味もない“超高能率スピーカーならばパワーアンプに物量がまるで必要とされない。品質のみが全てである。
では駆動の難しいスピーカーならどうだろう?最新のデジタルパワーアンプの進化は著しく、素晴らしい基礎性能で恐ろしい物がある。が、物量のかかったアナログパワーアンプの良さは依然として存在する。
存在はするのだがパワーアンプの進化はとうに止まり、かなり前からハイエンドパワーアンプの新作は性能が上がったわけではなく”なんだか凄いと一聴思わせる”外連味が増しているだけな気がする
ダンダゴスティーノもクレル時代と音の差を感じない…寧ろ凄くノスタルジックな音であるし(暖かみの塊で個人的には好き)、アレが評価されるのならばコンポーネントの評価軸もそんなに変わりはないのではないのだろうか?
PASSも新型A級とALEPHに大差はない
ALEPHはこの時代にして剛性を追い求めるよりヒートシンクの共振周波数を散らして癖を無くしたという頭の良い設計
特性の話ならspectralやGOLDMUNDで進化は止まってるし、何なら世界最高の特性のアンプはFundamentalである
予算とスペースが潤沢でない限りご新規様には今ならデジタルアンプを薦めたくなってしまう
駆動力を感じさせない程の駆動力とケチの付け所のない基礎性能、鬼神のごとき特性でこの点では値段度外視で凄まじいのが最新デジタルアンプPurifi Pure Sound 1ET7040SA
高速かつ駆動力が高過ぎて大型リニア電源モンスターアンプのような”駆動してるぞ!”感は少ないし面白味はないが大半のオーディオファイルはこれで満足するだろう、他の部分で面白味を付ける方がローコストかな、と思う
このアンプに超物量リニアとかどうなんだろう
次回デジタルとコストの関係